実施報告(2019年度以前)

【市ヶ谷】[東京2020応援プログラム] ボランティアセンター学生スタッフが 「料理de難民を知ろう~世界の郷土料理作り体験~」 を実施しました(6/2)

  • 2018年07月06日
実施報告(2019年度以前)

 市ヶ谷ボランティアセンター学生スタッフ(VSP)が6月2日(土)に「料理de難民を知ろう~世界の郷土料理作り体験~」を実施し、16名の学生が参加しました。

日本では難民の受け入れが少ないため、難民に対する理解は十分ではありません。今回は難民についての理解を深めようと、前半に公益社団法人シャンティ国際ボランティア会の鈴木晶子氏にワークショップと講演をしていただきました。後半は班ごとに難民国の郷土料理を作りました。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は教育を受けることが困難なアジアの子供たちに絵本を届けるなどの教育支援や、緊急救援を行っているNGOです。実際に難民キャンプなどを訪れて図書館設立、学校建設の活動も行っています。

前半のワークショップでは、自分が難民であると仮定して、国外に避難する際に、衣服やお金、防寒具などの複数の物品の中から何を持っていくか班に分かれて話し合い、発表しました。初めは15個、次に7個というように数を減らしていき、避難するうえで何が本当に必要なものであるのかじっくり考えました。

ここでは、正解はなく価値観の違いについて焦点が当てられました。ワークショップを通して私たち一人一人のものに対する価値観が違うことを体感することができました。また、難民は毎日の生活の中で生死に関わる判断を強いられているということを学びました。講演では、実際に難民キャンプで生まれ育つ同年代の若者の生の声をお話ししていただき、難民の実態を知りました。子供や若者は教育を受けることも夢を持つこともできず、難民キャンプでの自殺率も高いそうです。毎分20人の人々が避難を余儀なくされているということで、数字で見るとさらに難民の深刻さを感じました。とても考えさせられる内容でした。

 後半は、パキスタンの伝統的な家庭料理、『カラヒィ』を作りました。『カラヒィ』は鶏肉、トマト、ヨーグルト、生姜、ミックススパイスを使った煮込み料理です。この料理名はアフガニスタン、パキスタンにまたがる地域で使われている丸い鉄鍋からきているそうです。人数分よりも多く作りましたが、おいしく食べきることができました。
参加学生からは「家でも作ってみたい」との感想もいただき、難民国の食文化に触れながら難民について理解を深める場となりました。

 

《企画学生の感想》

難民について、難民の立場に立って考えるワークショップを行ったことで理解を深めることができました。また難民キャンプでの人々の自由のない厳しい現状を知り、自分のできることから支援していきたいと思いました。その後はみんなでカラヒィという料理を作りました。スパイスがよく効いて美味しく食べることができました。

一から企画を考え実施するまでは大変でしたが、難民についての理解がワークショップや料理を通じて深まり、とても充実した講座になりました。

経営学部市場経営学科3年 山根 江莉奈

 

 

今回の企画で難民の理解を深めることはもちろん、ワークショップ、料理を通して他学部他学年の学生が交流する場を提供できたことを嬉しく思います。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会の難民の気持ちを疑似体験できるワークショップ、難民の実態についての講演が大変好評でした。とてもハッとさせられることが多く、私自身も勉強になりました。現地の難民の声を聞くことはなかなかないことなのでとても貴重な経験となりました。

時間の関係上、質疑応答の時間を設けることができなかったことが反省点です。

今回、企画に携わるのが初めてで不安なこともありましたが、無事に終えることができてよかったです。

経営学部経営学科2年 長町 靜

 

 

いざ、逃げる時に選ぶ持ち物。どうしても日本人の価値観から選んでしまう自分がおり、難民の立場になって考えることの難しさを感じさせられました。

ワークショップと講義に加えて料理というプログラムがあったことで、単に知識としてだけでなく、生活面においても難民について理解が深まったと思います。

経営学部経営学科2年 菅 結菜

 

                             

             

講師より難民キャンプの現状を聞く

避難時にどのような物を持っていくかグループで話し合う

パキスタンの伝統的な家庭料理『カラヒィ』を作る

協力して無事に作ることができました!