お知らせ

「自由と進歩」の法政大学へようこそ―生命科学部に合格された皆さんへ―

  • 2024年01月31日
  • 新入生
お知らせ

皆さん,合格おめでとうございます。

まだまだ寒い日が続いていますが,暦の上ではもう春です。合格の嬉しい知らせを受けとった皆さんには,春の日差しがより一層輝いて感じられることと思います。今は,4月から始まる新しい生活への期待と不安が入り混じった気持ちも抱いているのではないでしょうか。

法政大学生命科学部がある小金井キャンパスは,武蔵野の面影を残す静かな地にあります。「黄金(こがね)に値する豊かな水が湧く」というその地名のとおり,数々の湧水や玉川上水に囲まれた緑豊かな場所ですが,一方で都心へのアクセスもよく,とても恵まれた環境です。皆さんがまもなく始める大学生活は,学問を通して,社会の中で生き抜くための基礎作りをする大事な時期にあたります。その大切な時間を有意義で実り多いものにするために,この静かで恵まれた環境は最適だと言えるでしょう。

生命科学部は,130年以上の歴史を持つ法政大学の中では比較的新しい学部です。21世紀に入り,生命や環境を対象とした科学・技術がますます重要になってきたことから,2008年に前身の工学部が改組されて誕生しました。現在の生命科学部は,「生命」「環境」「物質」という3つの領域の研究・教育を有機的に結びつけながら,「最新科学の知見を活用して持続可能な地球社会の構築に貢献できる人材」を育成しています。そのために,3つの学科(生命機能学科,環境応用化学科,応用植物科学科)では,それぞれの理念を掲げ,特徴あるカリキュラムに基づいた教育を行っています。

それらのカリキュラムの中で,「卒業研究」はとりわけ重要なものです。教室での学びで基礎的な学力を身につけた後,研究室へ場所を移し,実際に各自がテーマを設定して研究を行います。研究とは,誰かがすでに見つけたこと,誰かが作ったことがあるものをなぞるのではなく,新しいことを発見したり,新しいものを作り出したりするチャレンジに他なりません。そのような研究を経験することにより,専門分野の知識が深まることはもちろん,情報を集めて整理する力,論理的な思考力,計画的な物事の進め方,さらには人間関係の構築のしかたまで,さまざまなことを学ぶことができます。この経験を通して,社会で働き、社会に貢献するための「基礎力」が身につくでしょう。

法政大学には,建学以来培われてきた「自由と進歩」の精神があります。謎を解明する,新しい物質を創造するという研究に必要なチャレンジ精神は,まさに「自由と進歩」の精神に通じています。皆さんも,この志をもつ人々が多く集まる場に身を置いて,大きなチャレンジをしてほしいと願っています。

チャレンジをするためには,教室での勉強も受け身の姿勢であってはいけません。大学での学びは高校までの勉強と根本的に異なっています。他人が教えてくれるのを待つのではなく,自分から積極的に学ぶ姿勢が重要です。好奇心を持ってその姿勢を維持すれば,きっと学問の面白さに気づき,論理的な思考力も自然と身につくことでしょう。そして,興味の範囲もだんだんと広がっていくに違いありません。

小金井キャンパスの中庭には,生命科学部の学際的な志向を象徴する3本の木が植えられています。ニュートンのリンゴの木,メンデルのブドウの木,孔子の楷の木(学問の木)で,それぞれ物質・生命・文系学問の象徴です。4月には、これらに加えて,桜の花も皆さんの入学を歓迎してくれることでしょう。生命科学部教員は在学生とともに,意欲ある皆さんとともに学び成長していくことをとても楽しみにしています。