学びの特色

持続可能な社会への知性と感性を育む人間環境学部の学び

 21世紀の世界にとって最も重要なキーワード、それが「持続可能性(サステイナビリティ)」です。私たちは、様々な環境問題に取り組み、人類の生存基盤である地球と世界各地の地域社会を将来の世代に残す責任を果たさなければなりません。これが「人間と環境の共存」です。そのためには多くの環境問題を生み出してきた市場経済を社会の価値観とともに変革する必要があります。
 他方で、同じ時代を生きる人々が、生きる権利を保障され、それぞれが自己実現を図り豊かな人生を営んでいく公正な社会も大切です。これが「人間と人間の共生」です。そして持続可能な社会ではこの2つの理念を結びつける必要があります。なぜならば、将来世代のために環境問題に取り組むには、人間社会の合意が必要です。人々が対立している社会では未来への責任を十分果たすことはできないでしょう。こうしたことからも、「人間と環境の共存」のために、平和や民主主義についても考えなければなりません。
 さらに、「人間と環境の共存」のために同じ時代の人々の誰かが犠牲になることは許されないでしょう。一人一人がかけがえのない存在であるという人間の尊厳という思想は、多くの苦難の歴史を乗り越えながら人類が到達した英知です。ですから環境問題を解決することと、先進国の途上国の格差や、貧困に苦しむ人々などの社会問題に立ち向かうことを両立させることが大切です。
 人間環境学部の学びを通して学生には、持続可能社会の理想を体現する知性と感性を育んでほしいと願っています。

学際的かつ総合的な学び、経験による学び、主体的な学び

 大学教育における「持続可能な発展のための教育(ESD)」を展開する人間環境学部の質・量ともに豊かなカリキュラムは、学問分野で区分すると社会科学に相当する「法律・政治系」「経済・経営系」「社会・地域系」、歴史や思想・文化を取り上げる「人文科学」、文系学生でも、宇宙・地球・エネルギー・生態系・人体といったサイエンスの基礎知識、環境問題や科学技術のメカニズムなどをわかりやすく学ぶことができる「自然科学」の5つの科目群および「環境総合科目」からなる学際的な構成になっています。
 なぜならば、1つの環境問題ですら多様な学問分野を組み合わなければ解決することが困難なように、「人間と環境の共存」と「人間と人間の共生」が両立した持続可能な社会への課題を理解し、解決策を考え実行に移していくには、学際的なアプローチが不可欠であり、幅広い視野から総合的に思考していくことがもとめられるからです。
 また、本学部のカリキュラムでは、全国各地や海外、企業・NPO・NGOと連携しながら現場で学ぶ「フィールドスタディ」や、時代の最先端で活躍するキーパーソンを招く「人間環境セミナー」など、社会に開かれた教育科目の充実を図り、学生の経験による学びを大切にしています。
 さらに、5つのコースから成るコース制によって専門性を高めながら、「研究会(ゼミナール)」や卒業論文に相当する「研究会修了論文」「コース修了論文」によって、学生自身が持続可能な社会に関するオリジナルなテーマを主体的に探究することを可能にする学びの特性があります。