2012年度

五感で感じる学び

フィールドスタディ(現地学習)は、キャンパスを出て現地に身を置き、私たちが置かれている社会環境や自然環境を肌で感じ、さまざまな体験を通して自らの問題意識を高めようという目的で設けられている科目です。自然保護、まちづくり、農業、地域福祉、文化、国際協力、エネルギーなど多様なコースを実施しています。五感を駆使して学ぶ経験は、将来にわたり皆さんにとって有意義なものとなるでしょう。

コースリスト(2012年度は以下のコースで行いました)

テーマ実施場所 
  • 環境と文化の都市・飯田のまちづくり、
    地域の伝統芸能と社会
 長野県飯田市、妻籠ほか 
  • A.富士・伊豆の自然と陸水環境
    B.酸性河川の水質改善と浅間火山活動の歴史
 A.富士山周辺・伊豆半島
 B.草津温泉、嬬恋村キャベツ畑、浅間火山  
  • 地域において障碍者とともに過ごす
    ―就労継続支援・生活介護活動への参加―
 埼玉県三郷市
  • 多摩川138㎞をたどる!
    源流域から河口までの流域圏と持続可能な地域社会
 山梨県小菅村、東京都日野市、神奈川県川崎市 
  • 東京い一散歩
     ―東京の都市環境を考える―
 東京23区内
  • 吉川FS ブナの森から農業と農村を考える
 新潟県上越市吉川区 (旧 吉川町)全域  
  • 科学博物館で学ぶ
 国立科学博物館(東京)他, 各自の関心に応じて決定 
  • 自然エネルギー・自然保護と地域社会の再生
 青森県鰺ヶ沢町、五所川原市
  •  生業を中心とした地域社会のレジリエンス
 宮城県石巻市  
  • 歴史的環境(史跡・文化的景観)の保全を考える
    (伊豆・箱根など)
 静岡県三島市、神奈川県箱根町、埼玉県さいたま市
  • A:企業とNPOが支える有機農業
    B:企業家に学ぶCSR(大原孫三郎と倉敷紡績)
 A:埼玉県大宮市・小川町
 B:東京都および岡山県倉敷市 
  • 障害者福祉の体験
 群馬県碓氷郡 
  • 津軽鉄道が結ぶまちづくり
    -伝統/文化の創造と地域社会の再生-
  • 報告書
 青森県五所川原市、中泊町、つがる市ほか 
  • 開発途上国の人々の暮らしと国際協力の現場を五感で知る 
    -震災/津波被災地をつなぐ-
 スリランカ 
  • 途上国の人々の暮らしと国際協力の現場を五感で知ろう
 カンボジア
  • 国際法の追求―国際法の現場を知る―
  • 報告書
 オランダ、ドイツ
  • フィールドスタディ・イン・オーストラリア
  • 報告書
 オーストラリア 

№1 歴史的環境の保全を考える(根崎 光男)

フィールドスタディ(見沼)

見沼田んぼの斜面林

さいたま市の一角に広がる見沼田んぼは、江戸時代に開発されたものですが、都市化の影響で大きな変貌を遂げています。また神奈川県箱根町や静岡県三島市にまたがる一帯には、東海道の痕跡を示す石畳や一里塚、関所などが残っています。こうした歴史的環境の保全に、各自治体や地域の人々が熱心に取り組んでいますが、さまざまな課題も横たわっています。その現地に足を運び、保全の取り組みと課題を知ることは大変重要なことです。

№2 サスティナブル経営の今と企業家に学ぶCSR(長谷川 直哉)

フィールドスタディ(埼玉・倉敷)

企業と地域が支える有機農場

「サスティナブル経営の今」では埼玉県小川町をフィールドに企業とNPOが支える有機農業(CSA:Community Supported Agriculture)の現場を体験します。「企業家に学ぶCSR」では岡山県倉敷市を訪ね、本学大原社会問題研究所や大原美術館を創設した大原孫三郎のCSR活動を振りかえります。CSRの現在と過去を俯瞰しながらその社会的・思想的背景を学びます。

№3 ブナの森から農業と農村を考える(田中 勉)

フィールドワーク(吉川)

尾神岳のブナの森にて

新潟県上越市吉川区を訪ね、農業と農村に関わるさまざまな問題を考えます。ブナの森から流れ出る水、それを利用して稲作が行われる吉川区は過疎化と高齢化という問題に直面しながら米づくりに熱い思いをもった人々が暮らす美しい農村風景がのこる農業地域です。自然を利用する農の営みとそこに作られる社会としての農村について、行政や農家の方から直接に話を聞くことで多くのことが学べます。あなたの視野を広げてみませんか?

№4 環境と文化の都市・飯田のまちづくり、地域の伝統芸能と社会(石神 隆・安藤 俊次・辻 英史)

フィールドスタディ(飯田)

長野県飯田市にて環境を重視した街作りについて学ぶ

飯田市は、人形劇とリンゴ並木を愛し、エコツーリズムを推進する南信州の環境文化都市として有名です。「人形劇フェスタ」、「りんごん祭り」に参加、地域の人々が伝承する人形浄瑠璃を鑑賞、また環境重視のまちづくりをめざす飯田市の活動を多方面から学習する事により、新しい地域のあり方を考えます。さらに周辺の妻籠および馬籠地域の伝統的街並みを視察するなど、文化の伝承とまちおこしを体験的に学習します。

№5 オーストラリアで英語と環境保護を学ぶ(エスター ストックウェル)

フィールドスタディ(オーストラリア)

クィーンズランド州のボンド大学にて英語を学ぶ

オーストラリアのフィールドスタディは、オーストラリア北部のクイーンズランド州で2週間の予定で行われます。フィールドスタディの内容は大きく二つに分けられます。一つはオーストラリアの大学で英語を習うこと。もう一つは、世界的に貴重で珍しいオーストラリアの自然について学ぶことです。オーストラリアは環境保護の分野では世界的に知られた国であり、限られた時間の中でも、多くの貴重な体験ができるものと期待しています。

№6 国際法を感じる研修旅行(岡松 暁子)

フィールドスタディ(オランダ・ドイツ)

国際機関にてレクチャーを受講

長い人類の歴史の中で、我々は戦争と平和を繰り返してきました。本フィールドスタディでは、国際機関や国際裁判所などの国際法が実際に使われている現場や、第二次世界大戦中にナチスにより迫害されていたユダヤ人の強制収容所、アンネ・フランクの隠れ家などを訪れ、国際平和について考えます。また、世界遺産に指定されているリューベックの旧市街地の散策、美術館の見学等、ヨーロッパの文化に触れ、国際感覚を身につけることを目指します。

№7 開発途上国の人々の暮らしと国際協力の現場を五感で知る -震災/津波被災地をつなぐ-(武貞 稔彦)

フィールドスタディ(スリランカ)

ヌワラエリア地区の紅茶プランテーションにて

本フィールドスタディの目的は、経済協力や援助の対象となっている開発途上国の暮らしや人々について、五感を使って知ることです。特に2004年のインド洋津波の被災地でもあるスリランカの今を見たうえで、日本の被災地のことを考え、通常とは異なる角度から途上国と日本の関係や日本社会自身のことを見つめなおす機会とします。参加学生が各自何らかの形で、日本とスリランカの現実をつなぐことを、大きなテーマとしました。