トピックス(2019年度以前)

にっこりの子どもたち

  • 2012年11月08日
トピックス(2019年度以前)

 私たちは「にっこり仮設住宅」の集会場で8月6日、7日、9日、10日の計4日間学習支援活動をしました。学習支援活動をするにあたってまず仮設住宅の人たちにお知らせのビラを配布しなければなりません。4日までボランティア活動をしていた立教大学の生徒があらかじめビラをつくっておいてくれたので、そのビラをコピーして仮設住宅全世帯に4人で協力して配布するという形で作業を進めていきました。東北は関東に比べて多少涼しいと思っていましたが予想以上に暑く、強い日差しが差していたので3日の夜から夜行バスで石巻に来た私たちにとっては少し大変な作業でした。しかし4日間共に勉学や遊びができる子供たちが来てくれることを思うと楽しみでとても胸が弾む思いでした。また、ビラ配りをしている最中に仮設住宅の人たちが「ご苦労様!」「今度は何をやるの?」「一緒にやろうか?」などと見ず知らずの私たちに声をかけてうれしかったです。たった一言声をかけてくれるだけでとてもいい気持ちになり、行く前の不安だった気持ちもなくなりました。
 学習支援活動1日目は6名参加してくれました。やはり1日目ということであったので私たちも子供たちもあたふたしてなかなか打ち解けることができませんでした。夏休みの宿題を一緒にやるはずでしたが遊びばかりになってしまい個人的には失敗に終わった1日目だと思いました。毎日夕食後パルシックの方と反省会をするのですが、6日は4人全員が学習支援活動についての改善点を述べるという形となり、明日からの成功に向けて話し合いをすることになりました。まず小学生の集中力は短いので40分、休憩を挟んで2セットやることにしました。またテレビや座布団など子供の目を引く道具をしまい、シンプルな部屋にして子供たちが勉学に励める環境・ムード作りをするようにしました。
 学習支援活動2日目は、まず昨日の反省点を生かして環境づくりをしっかりするように心がけました。昨日よりも参加者が増え、1日目に勉強に興味を示さなかった男の子もムードを察知してか学習への意を示してくれました。私の方から学習目標としてやるページを提案したところ、そこまではやると意気込みを示してくれ、私もその子がちゃんとやり遂げるのを見届けることにしました。また夏休みの宿題でしかやったことのない習字でしたがアドバイスできる範囲でアドバイスし、私自身も子供たちの前向きな姿勢を後押しできるように努めました。昨日よりもすごく成長した子供たちに感激し、子供たちとの距離が少し縮まった気がしたのでうれしかったです。
 3日目、4日目は子供たちとも上手くコミュニケーションが取れるようになり、なついてくれるようになり、勉強会終了後も集会場の前でお話や鬼ごっこなどをして仲良くなることができたのでとても幸せでした。しかし、1日目から継続的に参加している子と途中参加する子といて多少の距離感があったのでなるべく不公平になることがないように気をつけました。私たちが子供たちのやりたいことを見守り、わからない箇所は一緒に考えて解決するという形で4人それぞれのアプローチの仕方と持ち前のキャラクターで4日間の活動を進めていきました。この4日間を通して学んだことは、子供たちは自分なりに私たち4人を使い分けているということです。勉強を教えてもらうのはこの人、ちょっとおふざけをするのはこの人、オールマイティに何でもやってくれるのはこの人、静かにしていたい時はこの人、といった具合に私たちをよく観察して自分が今何をしたいか求めていることによって区別していたのです。またメリハリを持って行動することの重要性です。私たちが率先して勉強・遊び・休憩をする時間とメリハリをつけて行動することで子供たちにも感じとってもらえたと思います。たった4日だけだと思うかもしれませんが、子供たち過ごした4日という日々はとても濃いものであり、私たち自身も成長することができるものでした。別れの時は本当に寂しく悲しくもありましたが、またいつか会えることを信じて、今自分ができることを精いっぱいしていこうと思います。

画像1
画像2
画像3