名誉博士

アハティサーリ元フィンランド大統領に名誉博士号を授与

更新日 2008.05.28

名誉博士

法政大学は5月27日(火)、元フィンランド共和国大統領のマルッティ・アハティサーリ氏に名誉博士号を授与しました。同氏の多年にわたる業績に対し賞賛と敬意を表するものであり、同氏の業績を称えることが、和平と平和創造分野における、より一層の活動を促すことになることを望んでおります。

アハティサーリ氏は1994年2月に同国初の直接選挙で大統領に就任。2000年2月の退任後は国際的な平和創造の分野で精力的に活動されています。英国政府の査察チームを総括し北アイルランドのIRAの武装解除に成功したほか、2003年にはイラク国連職員の安全問題に関する独立委員会の委員長を務め、欧州安全保障協力機構の特使として中央アジアの問題に対処されました。アフリカ問題においても国連事務総長特使として活躍。また、インドネシア政府と自由アチェ運動の和平交渉を推進し、2005年8月に和平条約の締結を実現させました。2005年11月より2008年2月までは国連特使としてコソボの将来の地位を確保するために調停も行われています。

増田総長からアハティサーリ氏へ学位記が授与されました

同日、市ケ谷キャンパスのボアソナード・タワー26階スカイホールで行われた授与式には約200人が参加。増田壽男総長からアハティサーリ氏に名誉博士号が授与されました。本田悦朗 外務省欧州局審議官、ユスフ・アンワル インドネシア共和国大使、山中燁子 衆議院議員からも祝辞をいただきました。

授与式後には、アハティサーリ氏が「アチェとコソボでの和平交渉」というテーマで基調講演、その後、法学部国際政治学科の長谷川祐弘教授をモデレーターに、鈴木佑司教授、多谷千香子教授、学生が加わりアハティサーリ氏との質疑応答セッションが行われました。

英語で行われた授与式・講演会には本学で政治・国際政治などを学ぶ学生たちが多数参席し、国際政治や平和を考えるよい機会となりました。

基調講演を行うアハティサーリ氏