2012年度

法政大学が地域とともに活性化する 『わくわくほうせい!』

2012年度
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法政大学が地域とともに活性化する 『わくわくほうせい!』

1.目標

法政大学多摩キャンパスを、学生、教員、地元住民、地元企業に愛される、魅力あふれるキャンパスとするため、「大学と地域が交流をしながら、子供を育てる場を提供すること」を目標とする。

問題意識

多摩キャンパスは都心から遠く、市ヶ谷キャンパスの学部に比べると受験生離れがおきている。在学生や教員にとっても利便性に劣り、多摩キャンパスのさらなる「魅力」の付加が必要とされている。地域からも大学を利用したいとの声がある。

活動の目的

在学生が自ら企画を作っていくことで、地域住民たちとの年齢や身分を超えた付き合いをできるようになること、自発的に活動をコーディネートできるようになること、仲間と協調し法政大学を愛する心をはぐくむこと、そしてこれからの社会に必要なリーダー格に成長してもらうことなどを目的とする。

活動の意義

法政大学の多摩キャンパスにしかない魅力を存分にいかせ、大学生が大学の魅力に自信を持って活動できる。学生が地域住民と交流しながら、自らを鍛え成長していくことに意義がある。
大学としても地域交流の実績を得られる。

2.内容・計画

概要

本活動では、近隣または多摩地区の幼稚園・保育園・小学校・中学校・大人グループに対して、「オーダーメード」で自然体験イベント、理科実験イベントを提供する。
これまでに本ゼミナールではJST(独立行政法人・科学技術振興機構)の支援により、多摩地区の小学生を対象とした理科実験教室や(2008年度)、近隣幼稚園・(保育園)児対象の自然体験教室「わくわくほうせい!」(2009~2011年度)を実施した実績がある。
ここ数年の活動によって、学生たちの間に「地域または社会のリーダー」としての顕著な能力向上が見られ、学生においては就職活動でも有利に働いた。
参考資料として、前年度の活動報告書、決算報告書を添付書類とした。
昨年度は、園児・児童158名、保育士・教員8名を多摩キャンパスに招くことができ、また、本学学生は、延べ99名、教員5名が参加する実績となった。
今年度は、特に地域との交流に力を注ぎ、多摩キャンパスに住民や子供たちを招待するだけでなく、出張版「わくわくほうせい!」や、野外「わくわくほうせい!」を実施し、より地域交流への効果を狙うものとする。地域住民だけでなく、地域の企業の活躍の場も工夫していく。

広報活動

学生たちにより、ゼミホームページや地域広報誌への情報掲載、さらに近隣の幼稚園、学校への案内資料配布や電話による広報活動を行い、イベント提供先を決定する。今年度は従来以上に広範囲を対象に、小学校や中学校にも広報活動を働きかけ、地域住民との事前の綿密な打ち合わせにより、地域のニーズに対応した「わくわくほうせい!」を提供する。

事前活動

  • 勉強会
    JAスタッフ・農家の方々、地元企業の方々を講師とした地域に関する勉強会
  • 実験教室用の教材開発準備
    自然や科学を学ぶ実験キット、教材の開発

イベント実施

  • キャンパス・ウォークラリー
    大学内にあるハイキングコースを歩きながら、子どもたちに自然を肌で感じてもらう。自然を体験することで初めて生まれてくる「空はどうして青いのか?」「葉っぱはなぜ緑色なのか?」というような疑問を抱いてもらい、これを子どもたちの理科する(科学する)心の芽生えにつなげる。
  • 落ち葉で焼き芋づくり、農家で農業体験(キャンパス内を中心とする野外活動)
    地元のJAや農家と交流を深め、キャンパス内で焼き芋を実施したり、農家の農園に出かけて体験をすることで、地域農産物・地産地消をPRする。農業や焼き芋など、五感をフルに活用した地域との交流、子供の体験教育を実施する。
    今年度は、近隣地域の農家や、自然散策をするなど、地域住民との交流のできる体験を行う。
  • 実験教室(雨天時には、上記の代わりに当企画を充実させる)
    自然の太陽、風、水、植物などを題材にした体験実験、科学の実験などをできるだけ身近なものを使って、科学に親しみやすい実験教室を催す。地域の博物館や企業の方などにゲスト講師も依頼する。地域の子供に科学の不思議さや、実験の面白さを知ってもらうことが狙い。

3.成果報告方法

  • 報告書作成: 実施に至るまでの準備工程や実施内容、成果、課題を報告書に記載
  • 経済学部環境系ゼミ合同発表会: 環境系ゼミグループ内における研究成果発表
  • 代表者による法政大学多摩研究報告への論文発表
  • 卒業論文の作成、懸賞論文への応募、など
  • 地域の広報誌へ、記事を載せてもらうよう要請する。
  • 地域の回覧板に記事をまぜてもらう。

4.達成指標

  1. 参加学生たちのリーダーとして求められる能力の修得度
  2. イベント参加者(子ども、親、保育士)の満足度や学習理解度

以上2つの視点から目標の達成度を測る。そのための具体的な方法を以下に記す。

  • 学生たちのリーダースキル到達度調査(担当教員による5段階評価)
  • 学生たちの意識・行動調査(他に地域の活動に参加したかどうかなど)
  • 周辺地域住民のイベント認知度や、参加者による評価を独自アンケートでチェック
  • イベントに参加した親・教員などの引率者(大人)へのヒアリング実施