2010年度

わくわくほうせい! ~多摩キャンパスを教材にして自然とふれ合おう~

2010年度
申請教員 テーマ
わくわくほうせい!
~多摩キャンパスを教材にして自然とふれ合おう ~

1.目標

法政大学多摩キャンパスは東京都にありながら、当初より里山として利用されてきた土地柄から広大な面積と多様な生態系を有する自然豊かなキャンパスである。この恵まれた自然環境を教材として活用するイベント「わくわくほうせい!」をとおして、子どもたちを主体とする地域住民が自然について楽しく学ぶこと、さらに大学生と地域住民が世代を超えて対話をする場を創出することが活動の目的である。

大学生によって企画・運営される「わくわくほうせい!」を、周辺地域の誰もが知る多摩キャンパスの名物イベントにし、法政大学を地域住民に開かれた、市民と大学との協働の器とすることが期待される。地域住民とのコミュニケーションやイベント運営など本活動を通じた学生達が、地域リーダーとして育成することにとどまらず、長期的には法政大学が地域住民にとって魅力のある学び舎として認知され、親にとっても子どもにとっても入学を目指したくなる大学とすることを、目標の先に見据える。

2.内容・計画

これまでに本ゼミナールではJST(独立行政法人・科学技術振興機構)の支援により、多摩地区の小学生を対象とした理科実験教室や(2008年度)、助成金などの支援なしで、独自に近隣幼稚園(保育園)児対象の自然体験教室を実施した実績がある。その経験から、実施に必要な消耗品購入や準備のために資金援助は必須と考える。また、本ゼミナールの研究内容が自然環境を対象とすることから、教員の指導により理科、環境、生物多様性、里山などをキーワードとして、地域住民の需要に柔軟に応じた行事テーマも設定する。広報活動としては、事前に町田市、八王子市、相模原市の広報にイベント情報の掲載を依頼する。さらに近隣小学校、保育園への案内資料配布も行う。

活動内容詳細

  • 勉強会:地産地消を推進するJAスタッフ、農家の方々を講師として招いた勉強会を実施する。
  • 実験教室用の教材開発準備:自然を学ぶことを主体とした実験キット、教材の開発を行う。

イベント実施

  • キャンパス・ウォークラリー
    大学内にあるハイキングコースを歩きながら、子どもたちに自然を肌で感じてもらう。自然を体験することで初めて生まれてくる「空はどうして青いのか?」「葉っぱはなぜ緑色なのか?」というような疑問を抱いてもらい、これを子どもたちの理科する(科学する)心の芽生えにつなげる。
  • 落ち葉で焼き芋づくり他
    ウォークラリー中に自分たちで集めた落ち葉を使用し、焼き芋づくりを行う。JA町田の協賛により提供されたさつま芋を用いて、地域農産物・地産地消をPRする。葉っぱが火で燃える様子や、煙のにおい、外で芋を焼いて手づかみで食べるといった、五感を用いた体験を提供する。
  • 実験教室(雨天時には、上記の代わりにここを充実させる)
    収集した葉っぱを使ったしおり作製、ペンと水を使った実験など身近な道具を用いて、幼児にも親しみやすい実験教室を催す。これは幼いうちから、実験の面白さや化学の不思議さを知ってもらうためである。

3.成果報告方法

  • 報告書作成: 実施に至るまでの準備工程や実施内容、成果、課題を報告書に記載
  • 経済学部環境系ゼミ合同発表会: 環境系ゼミグループ内における研究成果発表
  • 代表者による法政大学多摩研究報告への論文発表
  • 卒業論文の作成、懸賞論文への応募、など

4.達成指標

参加学生たちの地域リーダーとして求められる能力の修得度
イベント参加者(子ども、親、保育士)の満足度や学習理解度
以上2つの視点から目標の達成度を測る。そのための具体的な方法を以下に記す。
  • 学生たちのリーダースキル到達度調査(担当教員による5段階評価)
  • 学生たちの意識・行動調査(他に地域の活動に参加したかどうかなど)
  • 周辺地域住民のイベント認知度や、参加者による評価を独自アンケートでチェック