お知らせ

国際文化学部に合格されたみなさまへ

  • 2020年02月13日
お知らせ

合格おめでとうございます。

受験勉強の蓄積は確実に皆さんの教養の一部となっているはずですが、大学では、研究、開発、思索、創作、社会での実践的な活動に必要な知識や技術、理論や言語を学ぶことになります。

自分を何処ででも生きていける優れたホモ・サピエンスに磨き上げるための期間と思って、充実のキャンパス・ライフを送ってください。

国際文化学部には外国語、地域研究、歴史、哲学、文学、情報学、アート、政治学、経済学、法学、物理学、生物学など多岐にわたる分野の専門家たち、サブカルチャー、芸能、古典等の教養やその他の雑学知識をたっぷり蓄えた経験豊富な教養人たちがおり、みなさんの強力な助っ人となってくれます。

彼らから異文化の捉え方、知の楽しみ方を思う存分、授かってください。教員は学生から熱心に問いかけられるのを喜びます。授業料には大学の設備、図書館の本、教員の知識を自由に利用する権利も含まれていますから、どうぞ貪欲に元を取ってください。

本学では英語の学部名にあるように”Intercultural Communication”を学びます。大学を経由して、皆さんが目指すのは多様性に満ちた複雑怪奇な世界です。従来の常識は必ずしも通用しません。狭い友達同士のコミュニケーションから、より広く、多様なコミュニケーションの場へと皆さんを送り出すのが教員の使命です。言語も習慣も違う人々との出会いが待っています。

異文化とのコミュニケーションは、相手の言語、文化を謙虚に学ぶところから始まります。本学では、学生諸君に1年次から外国語学習に励んでもらい、2年次秋学期のスタディ・アブロードで実践的な経験を積み、総合的なコミュニケーション能力の向上を図ってもらいます。

ビジネスや政治や外交の場では調整、交渉というかたちで、学術分野においては議論や説得というかたちで、アートの世界では感動やユニークな発想というかたちで、発揮されるもの、それがコミュニケーション能力です。教育の場においては、教える側は理解のための工夫をし、教わる側は疑問を抱き、その答えを相手から引き出さなければなりませんが、それもコミュニケーション能力です。誤解を解き、トラブルを解決し、さらには良好な人間関係を築くためにも、必要不可欠な能力です。

そもそも人類が高度な技術を生み出し、複雑なコミュニケーションを行えるようになったのは教育や学習に膨大な時間と手間をかけたためです。その結果として、互助の知恵が磨かれ、協議しながら問題解決に当たり、より多様な環境、状況に臨機応変に対応できるようになったのです。

その能力獲得のためには地道に経験を積み上げることが必要ですが、余計な回り道を避けるコツや理論があることも事実です。理論は経験と組み合わされて、初めて血肉となります。外国語学習と教養課目でみっちり準備をし、SAに臨み、SAの実践経験をベースに専門研究を進める……このコースを辿って卒業する四年後に、自分がどれくらいバージョンアップしたか、ぜひ国際文化学部で学んで、確かめてみてください。

本学部には、スタディ・アブロードの本格的異文化体験を初め、個別対応ができる少人数語学教育や、学習意欲が報われる参加型授業、情報文化、言語文化、表象文化、国際社会の四コース制の採用、さらに科目履修の柔軟性、教員や仲間との信頼関係を築けるゼミでの活動、そして、個人研究や共同制作の発表の場となる学部学会など、充実の学生生活を約束するカリキュラムやイベントがたくさん詰まっています。

 

今後、皆さんは様々なプロジェクトに関わりを持つことになるでしょう。企画、技術、デザイン、営業、広報など得意のスキルを発揮し、プロジェクトの成功に導くことが求められます。その際、重要な役割を果たすキーパーソンになって欲しいと思います。幅広い教養はアイデアの宝庫となり、人間的魅力をも高めるでしょう。 

在学生、卒業生を対象にしたアンケートでは、国際文化学部は他大学、他学部に較べて、学部満足度が非常に高いという結果が出ています。その評判をさらに高めるため、法政大学国際文化学部教職員一同は改善の努力を怠りません。四月にみなさんとお会いできることを心待ちにしています。

国際文化学部教授 島田雅彦