「社交ダンスの巧みさをスポーツのように競い合う、競技ダンスに取り組んでいます」と紹介してくれたのは、代表の田中さん。「競技ダンスは大きく分けて、フォーマル感のあるスタンダード(モダン)と躍動感のあるラテンアメリカンの2ジャンルあります。それぞれ4種、計8種目*のダンスをひと通り体験してから、どちらかを選び、同学年同士でペアを組んで競技会に臨みます」。
参加する競技会は、全日本学生競技ダンス連盟が主催。全国7ブロックに分かれ、各種のダンス選手権大会が行われます。いずれも、大会ごとに定められたダンス種目での成績が大学別に加算され、総合点を競い合う団体戦です。法政大学舞踏研究会は、大妻女子大学や武蔵野大学を共同加盟校として、関東ブロックにあたる「東部日本学生競技ダンス連盟」に所属。33校の上位に入ることを目指して、練習を重ねています。
「出場できる枠が限られた競技会に参加するために、まずは部内戦でレギュラーを勝ち取ることが目標です」と語るのは橋本さん。「ようやくペアの相手が決まったので、二人で力を合わせ、前をいく先輩たちを追い越すくらいの気持ちで頑張りたい」と力強く語ります。
相手が留学中でペア練習の時間がなかったという才木さんは、「レギュラーに入りたい気持ちはありますが、今は焦らずに、息を合わせて踊ることを楽しみます」と語り、「4年生の最後の試合には、やり抜いた満足感でお互いをたたえ合えるようなペアになりたい」と未来に思いをはせます。
OB・OGとのつながりも大切にしながら、70年の伝統を受け継いできた法政大学舞踏研究会。技術部長として指導役を務めている吉川さんは、「合宿は、春夏2回開催しています。かなりハードなメニューを作っていますが、やり抜いた先に感慨深い達成感があります。みんなが自信を持って成績を残せるように見守りたい」と、後輩の成長に思いをにじませます。
そんな吉川さんとペアを組む佐藤さんの目標は「優勝ペアの証しであるオナーダンスを踊って、胴上げをされてみたい」。2018年春の東部日本学生競技ダンス選手権大会では、クイックステップダンス部門に出場して3位に輝きました。
「まずは5月に行われる東京六大学競技ダンス選手権大会で、最高のダンスを踊れるように頑張ります」と期待に目を輝かせます。
(初出:広報誌『法政』2019年4月号)
*スタンダード(モダン)のダンス種目は、ワルツ、タンゴ、スロー・フォックストロット、クイックステップ。ラテンアメリカンのダンス種目は、チャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ。