SEET

2013年08月01日

高校生へ「環境授業」を開催し教える立場を通じて自らも成長

白熱した議論を繰り広げ半年間かけ授業を作りあげる

神奈川県立城山高等学校の生徒を対象に環境問題の重要性を伝える教育活動「環境授業」の開催を行っているのがSEETです。城山高校学校長(当時)からの提案を契機に2005年に開始。成果が見えにくい活動ながら「平成24年度(第10回)学生ボランティア団体助成事業」(※)の一つに採択され、取り組みの重要性が認められています。

「活動内容の充実さは想像以上でした」と話すのは城山高校出身で、授業の受講のほか高校3年の時にはボランティアとしても参加した代表の芝崎治さん。「サークル顧問や城山高校の先生方が私たちを尊重してくださるので、環境問題に関することならテーマ設定や授業構成などどんな企画も自由。大学生ならではの経験ができます」と特徴を表します。

環境授業は毎回テーマを変え、約半年間の準備期間を経て毎年10月下旬、同校1年の1クラスを対象に講義とディスカッションを実施。2012年は食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」をテーマに行いました。最も議論になったのは授業構成です。「伝え方を間違えると、想定とは異なる認識を持たれてしまう可能性もあるからです」と話すのは、教師でもなく生徒でもなく、大学生という立場で教育に携われることに興味を持ち入会した吉野永里子さん。「世界の状況を踏まえながらも高校生自身との関連性も示す。高校生の視点を意識しながら議論を重ねました」と言います。「結論の締めくくり方にも悩みました」と続ける若倉義章さんは、SEETの本来の目的『授業を環境問題への興味のきっかけにしてもらうこと』も意識。「“食品ロスをする日本=悪い”という一面的な見方にならないためにも、結論部で食品ロスによって起こる派生的な問題の提示をしました」と、授業後も生徒一人ひとりにそれぞれの価値観で考えてもらえるよう工夫したそうです。

「環境授業で城山高校に貢献したいという思いはありますが、活動は自分たちの成長にもつながっています」とメンバーたち。「課題発掘力、コミュニケーション力、協調性を得られるのは勿論、社会人の方とも接する機会があるので自然と成長できます」という、教育企業から内定を得た前代表の高見和宏さんは、「一見難しいように見られますが、やってみると面白いんですよ」と、活動の魅力について加えます。

例年の2倍の新入生が加わり、昨年から始めた授業の公開もさらに広く告知し、内容を発展させ続けているSEETの環境授業。1年生の鯉淵彩香さんは「環境と議論に興味があって入りました。今後の活動が今から楽しみです」と期待を込めます。

(※)(財)学生サポートセンターが主催する助成金事業

左から、若倉義章さん(人間環境学部人間環境学科2年)、吉野永里子さん(前会計担当・人間環境学部4年)、芝崎治さん(代表・社会学部社会学科3年)、高見和宏さん(前代表・人間環境学部4年)、鯉淵彩香さん(人間環境学部人間環境学科1年)

左から、若倉義章さん(人間環境学部人間環境学科2年)、吉野永里子さん(前会計担当・人間環境学部4年)、芝崎治さん(代表・社会学部社会学科3年)、高見和宏さん(前代表・人間環境学部4年)、鯉淵彩香さん(人間環境学部人間環境学科1年)

「環境のことをもっと考えていきたいと思いました」という嬉しい声もあった昨年の環境授業にて。初めて公開授業にし、保護者の方々のほか、大手教育会社担当者も見学

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昨年は、前年度の授業後に収集したアンケートから、高校生の主体性を促すことを課題に設定。ミニゲームなど体を動かす要素を取り入れたことで、例年以上の活気があったそう

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夜中まで授業構成について議論した夏合宿。激しい議論が繰り広げられましたが、話が込み入るほど「新しいアイデア創出につながる」と、実はみな内心ワクワクするそう

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