Ⅰ部演劇研究会

2011年08月08日

60年以上の伝統を誇る法政随一の本格演劇集団

脚本・演出はすべてオリジナル全員の思いが舞台に宿る

薬物乱用防止・啓発劇「晴れときどきくすり」集合写真。ひとつの公演に大勢の部員が関わり、企画者の意向と各自の希望に基づき、役割を分担する

薬物乱用防止・啓発劇「晴れときどきくすり」集合写真。ひとつの公演に大勢の部員が関わり、企画者の意向と各自の希望に基づき、役割を分担する

「Ⅰ部演劇研究会」(通称・一劇)は、市ケ谷キャンパスを中心に活動する演劇サークルです。その歴史は古く、最初の公演が開催されたのは1946年にまでさかのぼります。現在部員50人ほどで、ジャンルを問わずバラエティーに富んだ公演を年6回程度行っています。

本年3月には、学生センターが定期的に行っている課外教養プログラム「大学生が考える薬物乱用防止の取り組み」として、薬物乱用防止・啓発劇「晴れときどきくすり」を上演しました。3日間5公演(最終回は東日本大震災のため中止)で約150人の来場者がありました。この作品は、麻薬が合法化された近未来の更生施設を舞台に、さまざまな人間模様が交差する群像コメディー。「薬物防止の啓発イベントはどうしても暗くなってしまいがちですが、楽しみながら観ていただくことができて評判も上々でした」(渡邉葉子さん)と、演劇を通してメッセージをより効果的に伝えられたことに、新鮮な手応えを感じています。

左から、渡邉葉子さん(文学部3年)、田中芳樹さん(法学部3年)、清水穂奈美さん(文学部3年)

左から、渡邉葉子さん(文学部3年)、田中芳樹さん(法学部3年)、清水穂奈美さん(文学部3年)

一劇の大きな特徴として、上演作品はすべてメンバーによるオリジナルであることが挙げられます。決まった脚本家・演出家はおらず、毎回志願した部員が企画を立てプレゼンテーションを行い、承認されればその部員を中心に企画がスタートします。脚本は1年生の企画が採用されることもあります。「面白いものをつくるために、学年を問わず言いたいことを言い合える、とても良い関係です。紆余曲折ありますが、公演後の打ち上げでは『今回も本当に良かったね』と部員同士、労をねぎらいます」(清水穂奈美さん)。

一劇には舞台美術、音響、照明、衣装メイク、宣伝美術、制作の6つのセクションがあり、舞台ごとに担当が変わります。複数のセクションを掛け持つこともあります。また、公演ごとに参加するかしないかもそれぞれの判断です。「勉強などで忙しい場合は『参加しない』という選択肢もありますが、ほとんどの部員が勉学と演劇を両立させています」と清水さんは語ります。

迫真の演技を見せる部員たち

迫真の演技を見せる部員たち

部員は未経験者がほとんどです。「高校までの活動も十人十色。私はアメリカンフットボールをやっていたので体を張った演技ができたり、これまでの経験がどこかに生きてくるのが面白いです」(田中芳樹さん)。

「なんとなく観に来て、ちょっとでも面白かったと思ってくれれば満足。その上で音楽や美術、照明といった細かい演出にも時々気付いてもらえるとうれしいです」と3人は声をそろえます。

7月13日(水).16日(土)には、抽象的で穏やかなファンタジーを公演予定です。詳しくは一劇のウェブサイト(http://ichigeki.client.jp/)まで。

オープニングシーン

オープニングシーン

精巧に作られた舞台

精巧に作られた舞台