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株式会社ポイ探 代表取締役 菊地 崇仁さん

2017年12月26日

プロフィール

株式会社ポイ探 代表取締役 菊地 崇仁さん

株式会社ポイ探 代表取締役 菊地 崇仁さん

菊地 崇仁(Takahito Kikuchi)さん

札幌市出身。1998年に工学部(現・理工学部)を卒業後、日本電信電話株式会社(現・NTT東日本)に入社。2002年に友人と起業、システムの設計・開発・運用を行う。2006年からポイント交換案内サービス「ポイ探」(http://www.poitan.net/) の開発に携わり、2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。

使う人の役に立つ情報を日々発信 何事も継続すれば、力や自信になる

200枚ものクレジットカードとポイントカードを所有し、「ポイントの達人」として知られる菊地崇仁さん。自らカードを使って体験した生情報を日々発信しています。

サイトの広告収入が激減 情報発信を新たな柱に

今や、クレジットカードやポイントカードを10枚以上持っているという人は珍しくないでしょう。私が運営している「ポイント探検倶楽部( ポイ探)」は、各種カードのポイントをまとめて管理できるポータルサイトです。カードやポイントに関するお得な情報も毎日公開していて、毎月のPV(ページビュー)数は100万を超えています。

2011年3月に代表取締役となり、一人でサイトの運営を手がけ始めた直後に東日本大震災があり、主な収入源であった広告収入が激減。収入の柱を増やすために、自分が表に出て情報を発信しなければと考えたんです。

幸いなことに、テレビ出演の機会にも恵まれ、現在は「ポイントの達人」というニッチな存在として、テレビや新聞、雑誌などさまざまなメディアで情報を発信しています。国語が大の苦手だった自分が記事を書くことになるとは思ってもいませんでした。

単に「こういうサービスがある」という受け売りの情報ではなく、自分で実際にサービスを利用し、内容や質を客観的に判断した上で情報を提供することを心がけており、それが強みとなっています。

会社は変わっても 「仕事」はつながっている

NHKの情報番組「あさイチ」にも 「カードの達人」として出演

NHKの情報番組「あさイチ」にも 「カードの達人」として出演

高校生のとき、姉がパソコンを使うのを見て、電気や電子の分野に将来性を感じて法政大学の工学部(現・理工学部)に入学しました。岩月正見先生のゼミでは、物体を抽出する画像処理用のプログラムに取り組みました。

当時はダイヤル回線でインターネットが利用できるようになったばかりで、下宿先から大学のパソコンにアクセスすることができず、大学で夜遅くまで作業をしたこともありました。

卒業後に就職したNTTでは、社内システムの開発や「フレッツ網」の機器検証などに携わりました。独立など考えたこともなかったのですが、5年目に友人に誘われて、起業してみようと思ったんです。3人で国際電話を利用した英会話レッスンのサービスを立ち上げ、私はシステムの設計・開発・運用を担当しました。

大学では自分のためのプログラム、NTTでは社内用のシステム、そして起業してからは不特定多数が利用するシステムと、手がけるものがより大規模に、より複雑になっていきました。そうしたステップアップを支えたのは、大学で身に付けた基本、その後に積み重ねた経験です。履歴書の上では3社目となりますが、私の中では「仕事」がずっとつながっています。

200枚以上のカードを所有 使用ノルマは毎日2枚

ポイント業界のセミナーやイベントで講師を務めることも。人前で話すことにも、だいぶ慣れてきたという

ポイント業界のセミナーやイベントで講師を務めることも。人前で話すことにも、だいぶ慣れてきたという

「ポイ探」でポイントを管理している会員は現在約13万人で、8割が男性です。得をしたいというよりは、「ポイントを相互交換できなくても、他のカードを経由すれば可能になる」など、ゲーム攻略のような感覚が男性に合うようです。

次々に新たなカードが登場するので、自分で所有するクレジットカードやポイントカードもどんどん増えて、今や合計200枚以上。プラチナカードやブラックカードもあるので、年会費は120万円にも及びます。経費とはいえ、完全に赤字です(笑)。もっとも、特典調査のためには旅行も必要で、空港でラウンジを利用したり、グレードの高いホテルに宿泊したりするので、家族サービスには役立っています。

クレジットカードには、利用実績がないと受けられない特典やサービスもあるので、1日2枚は使うようにしています。今はコンビニエンスストアでもクレジットカードで支払えるので、現金はほぼ使わなくなりました。

損得でいえば、ポイントには、電子マネーと違って法的な保証がないので、ためることにこだわらず、使ってしまうのがいちばんです。

 

何をするかよりも、 継続できるかどうかが大切

小さい頃から将来や職業に夢を持ったことがなく、大学の学部も就職先も選択肢の多いところを選びました。そうして自分の生き方を見つけられたし、必ずしも先にやりたいことを決める必要はないと思います。

大切なのは、勉強でも趣味でも、やると決めたら継続すること。うまくいかないときも、周囲の雑音に惑わされずに続けていけば、必ず力にも自信にもなります。

また、小学生の人気職業に入った「ユーチューバー(YouTuber)」も、私は「何事も突き詰めれば強みになる」好例だと捉えています。今後AI(人工知能)が普及してくると、単純な仕事がなくなり、個で考えて取り組む仕事が増えていくことでしょう。

今後はモバイル決済や仮想通貨などの「フィンテック」も横目に見つつ、金融や経済の専門家とは異なる、私ならではの情報を発信していくつもりです。また、雇用やスタートアップの支援を通じて、若手の育成も手がけていけたらと思っています。

(初出:広報誌『法政』2017年度11・12月号)