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「LGBTも安心して学べる環境づくり~ダイバーシティ時代のキャンパスについて考える~」を開催しました

2018年12月14日

法政大学は、2016年度にダイバーシティ推進の宣言をし、様々な取り組みを進めています。
2018年11月14日(水)に、本学教職員を対象として、セクシュアル・マイノリティをテーマにした講演会が開催されました。学生相談室が主催、ダイバーシティ推進委員会が共催の本講演会は「LGBTも安心して学べる環境づくり~ダイバーシティ時代のキャンパスについて考える~」と題し、株式会社トロワ・クルール代表取締役/LGBTアクティビストの増原裕子氏を講師に招聘しました。当日は、3キャンパスのみならず、法政大学中学高等学校、法政大学第二中・高等学校も遠隔会議システムで接続し、全会場で60名弱の参加者がありました。
初めに、市ケ谷学生相談・支援室長である横内正雄教授(経営学部)が開会の挨拶を行ないました。

講演会の前半は、LGBTの当事者である増原氏ご自身の生い立ちを通して、性的指向の気づき、カミングアウトの難しさなどについて、当事者の視点からお話ししていただきました。家族へのカミングアウトは、友人へのカミングアウトよりもハードルが高く、そのための準備期間が必要であり、周囲もそれを受け入れる姿勢であることが重要であるということでした。
また、セクシュアル・マイノリティの存在がまだ世間に広く浸透していないため、自身の性のあり方について悩み、自己否定感を強く抱く当事者は少なくないことなども語られました。これらのお話は、教職員からの事前質問に対する回答を盛り込んだ形でされました。

後半は、セクシュアル・マイノリティに関する知識を深めるレクチャーがありました。国連が掲げた17の達成目標である「SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)」の中にLGBT/SOGIに関する目標が含まれていることや、自己肯定感が低いためにLGBT当事者の自殺率が高いこと、LGBT当事者が働きやすい職場の指標である「PRIDE指標」などが説明されました。
特に、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)に関連したハラスメントである「SOGIハラ」は、当事者のモチベーションや生産性の低下だけでなく、メンタルヘルスの悪化も招き、居場所を奪ってしまう危険性を高めてしまうため、当事者が気兼ねなく発言したり、本来の自分を安心してさらけ出したりできる「心理的安全性」(psychological safety)を担保することが重要であるというお話でした。そのための環境づくりとして、避けるべきワードやカミングアウトされた際の対応について紹介し、最後にオランダでアライ(理解者・支援者)の男性議員が手をつないで登院しているスライド写真を引用し、性の多様性を認めることについて教職員が率先して取り組む姿勢の重要性を強調されました。

講演終了後には質疑応答の時間が設けられ、フロアからはカミングアウトのタイミングの難しさについて質問が出されました。
横内学生相談・支援室長よる閉会の挨拶では、自己否定感の強いセクシュアル・マイノリティ当事者の学生の心理的安全性を確保することが、教職員にとって重要な課題であることが語られました。

セクシュアル・マイノリティ当事者を招聘した今回の講演会は、当事者でしか語り得ない説得力のある講演内容で、教職員が共通認識を持つ機会となったものと思われます。

講師:株式会社トロワ・クルール代表取締役 増原 裕子氏

講師:株式会社トロワ・クルール代表取締役 増原 裕子氏

市ケ谷会場フロア

市ケ谷会場フロア

5会場からの質疑応答の様子

5会場からの質疑応答の様子

閉会の挨拶をする横内学生相談・支援室長

閉会の挨拶をする横内学生相談・支援室長