法政フォトジャーナル(2017年度)

東京2020応援プログラム「多言語音声翻訳アプリから学ぶデジタル“おもてなし”」を実施しました

  • 2017年07月28日
法政フォトジャーナル(2017年度)

6月26日(月)、「多言語音声翻訳アプリから学ぶデジタル“おもてなし”」を実施し、18名の学生が参加しました。本プログラムはNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)が開発した、多言語音声翻訳アプリ VoiceTra(ボイストラ)を用いて新しい国際コミュニケーションについて考える講座でした。

また、本プログラムは「東京2020応援プログラム」として、 東京オリンピック・ パラリンピック競技大会組織委員会に認定されています。

本プログラムの前半は、NICT藤田氏より、アプリ開発の経緯や2020年の東京オリンピックへの課題についてお話しいただき、その後、VoiceTraの使用方法やコツなどを教えていただきました。現在31言語に対応していることや、翻訳された言語の正誤の確認ができる仕組みに、参加者も感心した様子でした。

後半は、ボランティアセンターの学生スタッフが企画したVoiceTraを用いたゲームを行いました。1つ目は、机の上に無作為に並べられたタイ語もしくはミャンマー語の文章が書かれている20枚の例文カードの中から早いもの勝ちで、前方のスクリーンに表示された単語を含む例文カードを選択するゲームです。

日ごろ見慣れない言語の文章に学生たちは該当の例文カードを探すのに戸惑っていましたが、日本語との違いを楽しんでいるようでした。また、そのスクリーン表示された単語をVoiceTraで翻訳し実際に発語してみました。ミャンマー語で「ありがとう」とスマホに向かって発音すると正しく表示される人もいれば、「きれいですか?」「あいです」などの全く異なる文章が表示される人もいて、大変盛り上がりました。

また、二人一組になりVoiceTraを用いて「今年の夏は何をする予定ですか?」、「朝ごはんは何食べましたか?」などの日本語の質問を英語に変換して、パートナーと英語でコミュニケーションをとりました。

主語や助詞の有無で違った意味に翻訳されるので、参加者は慣れるまで苦労していましたが、英語が苦手な学生でもVoiceTraで英語を確認してから話すことが出来るので、英語に対する苦手意識が軽減されたのではないでしょうか。

【学生スタッフの感想】

私は、アメリカで生まれ、約14年間暮らしてきました。2011年に初めて日本に引っ越してきた時は、言語や文化を理解することは想像以上に大変でした。

積極的にコミュニケーションとり、日本文化を受け入れ、理解を深め、日本に早く馴染もうと努めましたが、文化や言語の違いからなかなか受け入れてもらえず苦労しました。今回の講座を通して、世界中から日本を訪れる外国の方々を、「おもてなしの心」で異なる文化や言語を受け入れる心構えが重要です。

参加して頂いた学生には、困っている外国人の方を見つけたら、今回学んだVoiceTraのような多言語翻訳アプリを用いて積極的に話しかけて欲しいと思います。

グローバル教養学部 グローバル教養学科  2年 安田 彩夏
文学部 英文学科  3年 植原 里佳

アプリについてNICTの講師より話を聴く

アプリについてNICTの講師より話を聴く

多言語を使ったロールプレイングゲーム

多言語を使ったロールプレイングゲーム

英語に翻訳しながらペアで会話をする様子

英語に翻訳しながらペアで会話をする様子

学生スタッフによる司会進行

学生スタッフによる司会進行