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3次元モーションキャプチャプログラミング~体の動きに合わせて動くアニメーションの制作~
情報科学部ディジタルメディア学科 藤田悟教授

2015年10月16日

ITを駆使して、社会や生活を豊かにするサービスを創造しよう!

自ら身振り手振りを見せる藤田悟教授

自ら身振り手振りを見せる藤田悟教授

情報科学部ディジタルメディア学科の藤田悟教授の教室では、「キネクト」を使った3次元アニメーションに関するプログラミングの授業が行われました。

キネクトとは、2010年にマイクロソフトがXbox向けに開発した3次元カメラです。これを使えば、誰でも簡単に自分の体の動きを3次元の骨格モデルとしてパソコンに取り込むことができます。取り込んだ骨格モデルは、キネクトを通して、身振りや手振りなど直感的な動作によって自由に動かすことができます。

今回のプログラムでは、参加した高校生一人ひとりがキネクトとパソコンを使って骨格モデルを取り込み、C#というプログラミング言語で自分の3次元キャラクターを作成。体の動きに合わせて動くオリジナルキャラクターのアニメーション作りに挑戦しました。

キネクト(ノートパソコン左の黒い箱状の機器)で人間の動きを取り込む

キネクト(ノートパソコン左の黒い箱状の機器)で人間の動きを取り込む

参加した高校生のほとんどがプログラミングは未経験でしたが、藤田研究室の学生の丁寧なサポートにより、参加した高校生全員が和気あいあいと楽しみながら、法政大学のキャラクター「えこぴょん」を使ったアニメーションを参考にして、各々の好きなキャラクターを画面に描き出し、それを自分の体の動きに合わせて動作させるプログラムを完成させることができました。完成したプログラムと動画は、当日配布されたUSBメモリーに保存して、各自自宅に持ち帰りました。

これはほんの一例で、藤田研究室では、キネクトやスマートフォンなどのIT機器を使って、社会や生活をより豊かで楽しくするためのソフトウエアの研究・開発をしています。

アニメーションを動かすためのプログラムを作成

アニメーションを動かすためのプログラムを作成

例えば、キネクトや、眼に装着するヘッドマウントディスプレーのように、現実の世界とコンピューター上の仮想の世界とを連動させることができれば、自分の動きに応じて3次元映像をリアルタイムで変化させることができます。それにより、近い将来、単にテレビやパソコンの画面を一方向の視点から見るのとは違って、自宅にいながらにして、視点を変えながら、臨場感あふれるスポーツ観戦や海外旅行、宇宙旅行などを楽しめるようになるかもしれません。

「どんな面白いサービスを生み出すことができるかはアイデア次第です。私の研究室では最新のIT機器の使い方やプログラミングの仕方は教えますが、研究テーマは与えません。すべての学生さんが自分がやりたい研究をしています」。それゆえ、藤田研究室のことを、自称「サシスセソ研究室」と呼んでいます。サービス、システム、スマート、センシング、ソリューション、何でもやりますという意味が込められているのです。
そんな藤田教授の夢は、様々なサービスを創造する場である「サービス社会」の本質をコンピューターシミュレーションによって明らかにすることです。

新宿副都心の中を歩いている感覚を味わえるヴァーチャルリアリティー(VR)

新宿副都心の中を歩いている感覚を味わえるヴァーチャルリアリティー(VR)

人類は当初、自給自足の生活をしていました。その後、物やサービスの直接交換が始まりました。「そして現在、私のような野菜ひとつも満足に育てられない教員が、研究や授業を提供することによって生活できているのは、サービスの価値が顧客に満足感を与えて、それの対価として物やサービスを得ることができる社会になったからです。今や食糧などの生活必需品を直接生産している人の割合は多数派ではありません。現代社会は、物とサービス、サービスとサービスの間で、価値を基準とした交換を行うことによって成り立っているのです」と藤田教授は主張します。

 しかしながら、今後どのようなサービスが求められ、登場する可能性があるかについて予想することは簡単ではありません。そこで、現在のサービス社会がどのような仕組みやルールに基づいて進化してきたのかを、コンピューターシミュレーションによって再現することで、サービスの本質を探り、将来を予測しようというわけです。

藤田教授はこう話します。「これは私の究極の夢で、いつ実現できるか分かりませんが、コツコツと研究を進めていく予定です。学生の皆さんとは、さまざまな最新のIT機器を駆使して、皆が幸せになるような、これまでにない斬新なサービスを一緒に創造していきたいと思っています」。