コミュニケーション・環境報告書

環境センター

法政大学では、1999年6月、総合大学として初めて環境マネジメントの国際規格であるISO14001(JISQ 14001)の認証を取得しました。以来、総合大学の特色を生かしながらマルチサイト型の環境マネジメントシステム運用を継続してきました。

2017年度からは、小金井キャンパスも含めた三キャンパスを包摂した新しい法政大学独自の環境マネジメントシステムの運用を始動し、法政大学らしい環境マネジメントシステムを発展させていく予定です。

法政大学は、「法政大学環境報告」を毎年発行しています。大学の経営理念のひとつ「グリーン・ユニバーシティをめざして」のもと、環境教育研究におけるそれぞれの研究領域における報告、各専門部会による活動報告、地域や外部との取り組みなどについてご紹介しています。

本学では、大学改革の一環として1999年度から地球環境問題を対象とした人間環境学部を開設し、文系の学生に本格的な環境教育を行っております。
それと併行して、全学挙げて地球環境問題に取り組むことを目標に、「 学校法人法政大学環境憲章 」を定め、全学的に「グリーン・ユニバーシティ」の実現に向けた方向性を示しています。

『環境報告2015』レポートは、本学の公共政策研究科サステイナビリティ学専攻博士後期課程二年に在籍する吉田雄司さんの調査研究成果となります。
当該調査は、「法政大学環境報告2015」を題材に環境報告書を用いた環境教育の実践方法を研究テーマに設定し、2016年度の「法政大学環境・サステイナビリティ教育実践プラン」に採択されました。

ISOとは

ISO(アイ・エス・オー)とは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略称です。
1947年に「物資及びサービスなどの国際的な交易を容易にし、知的、科学的、技術的及び経済的活動分野での国際間の協力を促進するため世界標準を作る」ことを目的に、任意の国際機関として設立されました。本部は、スイスのジュネーブにあり、現在120カ国以上が加盟しています。
ISOの国際規格は、私たちの身近な商品、例えば、カメラのフイルムや電池などのサイズや形を標準化しており、ご存知の方も多いと思います。
また、最近よく新聞などで目にするISO 9000シリーズ(製品・サービスの品質保証の標準化規格)や、ISO 14001(環境マネジメントシステムの標準化規格)など、現在全部で1万以上の規格が制定されています。

環境マネジメントシステム(ISO14001)の概要

このシステムは、自らの組織の事業活動が環境へ与える重大な影響を低減すること、また環境改善に資する事業活動を展開することを目指して、環境マネジメントの基本となる「環境方針」を策定し、自主的な計画立案と自主的な点検・改善を継続してゆくところに特色があります。すなわち、EMS概念図に示されているように「環境方針」を実現するため、「計画(Plan)」し、それを「実行および運用(Do)」を行い、結果を「点検および是正(Check)して、不都合があればこれを「見直し(Act)」、再度計画を立てるというシステム(PDCAサイクル)となっています。このシステムを継続的に運用することで環境改善を目指すものとなっています。

ISO14001規格はこの環境マネジメントシステムを構築する手順について規定しており、各組織が自らの事業活動を振り返ってみることで方針を定め、その実現プロセスについて「内部監査」を自主的に行い、また「外部監査」を受けることにより厳しく自らを律していくことを求めています。

何よりも大切なことは、組織メンバーの全員参加によりシステムを運営していくことで、各構成員の役割(権限と責任)を明確にして、着実に約束した「環境方針」を実現することです。

本学においては、1999年に市ケ谷キャンパス大学院棟においてISO14001を取得後、2001年10月に市ケ谷キャンパス全体に拡大、2004年度に多摩キャンパスにおいて環境マネジメントシステムの登録範囲を拡大し、2017年度からは市ケ谷、多摩、小金井キャンパスを包摂した本学独自の環境マネジメントシステムを始動しています。