大学院について

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『文選』に収める王康琚の詩に「大隠は朝市に隠る」という著名な一節があります。これは本当の賢者は山野に隠棲するのではなく、人々が集まる地に隠れ住むという意味です。法政大学大学院は1951年に新制の大学院として開設されました。ときの総長大内兵衛は、都市の傍らに立つ本学大学院を、その立地からこの詩の一節になぞらえました。そして、人間社会とかかわり深い学問が、この大学院で静かに探究され、その成果が人間社会の幸福に役立てられることを願ったのです(雑誌『法政』1952年12月号「〝汝自身を知れ〟」)。
その精神は今も変わりません。法政大学は「自由を生き抜く実践知」を「大学憲章」に掲げ、地球規模の課題解決に貢献することを社会に約束しています。より複雑化・高度化する課題に向きあうためには、先端的な研究環境と落ち着いた思考の場が必要です。法政大学大学院はその門戸を広く社会と世界に開き、多様な背景をもつ人々とともに真理を探究し、その使命を全うしてゆきます。

教育支援本部担当常務理事・副学長(大学院担当)
小秋元 段