9月

◆9月9日(土)

横浜の寿町にしつらえたテント劇場で、3年に一度開催される現代アートの国際展である横浜トリエンナーレの「アウト・オブ・トリエンナーレ」企画の講演をおこなった。テーマは「江戸文化のからくり」である。たくさんの質問が出て活気ある講演会となった。主催は「水族館劇場」だ。この劇団のことは、4月18日の総長日誌に書いた。本学の大学院卒業生たちがかかわっている。この日は、その卒業生たちが特別SPとしてぴったり守りについてくれた。

横浜は私の生まれ育った故郷である。寿町は来る機会があまりなかったが、通っていた小学校はここからあまり遠くない。子供の頃から、港周辺のバラックに暮らす人々、川の船上生活者、そして寿町の労働者によって横浜港が支えられていることは知っていた。港湾労働者の子供たちも、友達だったのである。今の寿町はとてもきれいになったが、高齢化が進んでいる。講演には、小学校時代の友人3人が来てくれた。幼稚園の園長を長く務めている女性、中学校の校長を歴任してきた人、そして、横浜中央病院のもと院長である。この病院は寿町のすぐ近くにあって、寿町の多くの労働者が患者だったという。横浜で幼馴染たちに講演を聞いてもらったのは嬉しかった。

◆9月8日(金)

◆9月8日(金)

HOSEI2030関連の会議のあと、水泳部の表敬訪問があった。世界水泳選手権のシンクロで、河野みなみ選手が2つの銅メダルを獲得した。シンクロでも素晴らしい選手が法政大学にはいた。新しい発見だった。

◆9月7日(木)

いくつかの会議や打ち合わせ。その後、神奈川県伊勢原市の向上高等学校の生徒さん二人が総長室を訪問して下さった。「こゆるぎ」という新聞を出していて、県のコンクールや年間紙面審査に応募しているという。今回はオリンピックパラリンピックへの賛成、反対など様々な意見をまとめるとのこと。二人の女子高生は記者腕章もインタビューも本格的だった。なんと最後には、北朝鮮問題における日本、米国、韓国の姿勢をどう思うか、という質問を受けた。

◆9月6日(水)

打ち合わせ、予算編成委員会、常務理事会、2種類の常務理事会懇談会。その後、芥川賞候補となった温又柔さんとHOSEI ONLINEで対談した。温さんの作品『真ん中の子どもたち』は、台湾、日本、中国の複数の親や先祖をもった若者たちがアイデンティティを模索し続ける小説である。現代におけるダイバーシティ社会の象徴であろう。古代から今日に至るまで、日本には多くの「真ん中の人」がいて日本文化を担ってきた。今後はさらにそうなるだろう。

夜は丸の内の日本工業倶楽部で校友会執行部の方々と懇談会。総長理事体制が変わったときにおこなう懇談会である。きめ細かなコミュニケーションが大学の透明性を高める。いつも主催してくださる校友会に感謝したい。

◆9月4日(月)

総長杯ゴルフ大会の日である。スタート時には雨が降っていたが、少したって止む。昨年も同じだった。終わる直前にまた雨が降り出すが、しばらくして止む。すべて無事に終了。総長杯をお渡しすることができた。毎年のことながら、千葉県のキングフィールズゴルフクラブの経営者でOBの、鈴木康浩さんとスタッフの方々に心から感謝。186人の参加者を、万全の体制で迎えて下さった。全体を順調に運ぶために私を指導して下さった桑野秀光校友会会長にも、感謝の意を表したい。

◆9月1日(金)

全国大学生活協同組合連合会で「大学をとりまく危機とこれからの大学のありかた」という演題で講演した。大学生協は、1年のうちで学生のいない期間の長い大学という社会にとって、無くてはならない組織である。そもそも生協は通常の企業でも店舗でもなく、市民が自ら組合を作って安価で安全なものを共同購入し、自ら改善していく自主的な組織だ。組合員は単なる消費者ではなく構成メンバーである、という意味でたいへん市民社会らしい存在だと言えるだろう。大学生協はその大学版なので、組合員(多くの場合は教員から)理事長が選ばれ、組合員である学生とともに活動している。法政大学生協の佐野哲理事長は経営学部教授である。この数年で赤字を解消し、能動的な事業を展開してくれている。