2015年度

3月

2015年度

3月29日(火)

3月18日に拝見した人間環境学部・第4回FSRフォーラム「3.11とそれぞれのコミットメント~ソーシャルアートの挑戦」でおめにかかった人間環境学部講師の庄野真代さんと、HOSEI ONLINEで対談しました。私の世代では、庄野真代さんの名前はほとんどの人が歌手として知っています。庄野さんは人間環境学部に社会人入学をしてボランティアを学び、今はソーシャルアートの実践者です。このような分野を広めていくことも、法政大学の役割です。

3月27日(日)

サンデーモーニングに出演しました。この日は黒板で「江戸の花見」の話をしました。江戸時代の花見は踊る、歩く、見るなど、多くの楽しみの源でしたが、いずれも今の桜とは品種が異なりました。今私たちが見ているのはソメイヨシノという、江戸時代の植木屋が品種改良で生み出したクローン品種(DNAが同じ品種)です。幕末明治に広がりました。クローン品種なので弱いのです。枝を折ったりゴミを放置したり、根元を踏み荒らしたりすることで、病気になります。大切にして、周辺をいつもきれいにしてあげて下さい。

3月24日(木)

2015年度学位授与式が催されました。今年からは、学士号・修士号の総代だけでなく、博士号の取得者ひとりひとりに、学位論文のテーマを読み上げながら修了証書を渡す儀式を加えました。卒業生たちに大学院の存在をもっと知って欲しいですし、多くの博士が出ていることも知って欲しいのです。

外国人留学生・日本からの派遣留学生の卒業を祝う会も開催されました。どちらも、困難な外国での勉学を終えた成果をお祝いするためです。ひと一倍の努力をしましたね。

3月23日(水)

第6回目の「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の授賞式に出席しました。「人を大切にする経営学会」の主催です。学会の会長は本学政策創造研究科の坂本光司教授。実行委員長は、本学の総長だった清成忠男氏です。すでに社会に浸透し、評判を呼んでいる賞ですので、受賞パーティ会場は人があふれるほどでした。今年は「サトー・ホールディングス」という、私もよく知っている自動認識の会社でした。世界中にシェアを広げている会社でありながら、従業員の声をしっかり聞く、透明性の高い、そして女性の活躍する会社です。サトー・ホールディングスの松山社長と記念写真を撮りました。

体育会の部員たちの卒業式もありました。法友体育会のOBたちが、学位授与式の前日に必ず開催しています。

3月18日(金)

業務のあいまに、人間環境学部の第4回FSRフォーラム「3.11とそれぞれのコミットメント~ソーシャルアートの挑戦」の展示を見に行きました。FSRとは、学部のポリシーとして「果たすべき社会的責任」を表明するための造語だということです。NPO法人「国境なき楽団」が協賛していましたが、この団体は「アーティストと社会貢献」という科目を担当している歌手の庄野真代さんが代表理事を務めるNPO法人だということです。被災地の呉服屋さんが泥だらけになった布を提供したことから始まった50センチ四方のテキスタイルアートを、BT26階のスカイホールと廊下いっぱいにインスタレーションしていました。音楽とアートは、ソーシャルメディアとしてまだまだできることがありそうです。

3月16日(水)

全学広報戦略会議を開催しました。広報課、入学センター、各学部など、それぞれでおこなっていた広報活動を、全学で取組むために今年度から随時開催しています。今回は4月から、法政大学憲章とその「約束」を、どのように一体化して広報するか、話し合いました。

3月15日(火)

今日も建築にかかわることです。学習ステーションの募集に応じて「55・58年館メモリアル写真集」を企画・編集してくれた学生が、出来上がった写真集を持ってきてくれました。写真の公募もしたそうで、素敵な写真がいっぱいです。私にとっても生涯の記憶に残る校舎です。よくぞ、この素晴らしい写真集を作って下さいましたね。ほんとうにありがとう。

私立大学連盟の今年度最後の総会が開かれました。文部科学省の、来年度の経常費補助金予算の報告もありました。減る一方です。同時に、奨学金を必要とする学生はますます増えています。日本学生支援機構の奨学金は税金から拠出されていますので、大変だとは思いますが、卒業後は計画的に返す必要があります。

3月14日(月)

法政大学第二・中高等学校の定礎式、竣工式がおこなわれました。老朽化のために危険になった建物の建てかえが、市ケ谷キャンパスと第二・中高等学校で進んでいます。どちらも使いながら建築をおこなっているので、生徒・学生・教職員の安全に十分気遣いながら進めてもらっています。

3月12日(土)

仙台文学館で4月10日まで「井上ひさしと江戸」という展覧会をやっています。そこで「井上ひさしの描く〈江戸〉~『戯作者銘々伝』を中心に」という講演をしました。井上ひさしは膨大な作品を著していますが、9条の会の発起人のひとりであり、江戸時代についても深く研究して多くの小説戯曲を書いています。井上ひさしの全体像はとても把握できませんが、私はその江戸時代観に共感と深い関心をもってきました。久々の専門領域についての講演で、のびのびしました。

3月11日(金)

2011年3月11日から5年目を迎え、日本国中でさまざまな催し物が開催されました。私もメッセージを掲載しました。その前に朝日新聞から求められ、なぜ、何を忘れてはならないか、語りました。

学外で「大学ポートレート委員会」に出席しました。文科省の主導のもと、国公私立大学のほとんどが加わって「大学ポートレート」に集合し、各大学の正確な情報を発信しています。今の課題は、その情報を世界に向けて発信することで、その方法を議論しました。

「法政大学新聞」が新学期に向けた取材に来て下さいました。感謝します。

現代福祉学部の卒業生で、岡山県美作市に住む水柿大地さんに来ていただいて、HOSEIONLINEの対談を実施しました。遠くからありがとうございました。水柿さんは在学中に『21歳男子、過疎の山村に住むことにしました』を書いて、卒業直後、岩波書店から刊行したのです。単に山村に暮らしているというだけでなく、組織を運営し政策提言をおこなっています。まだ26歳。今まででもっとも若い対談者です。とにかく面白かった。そして、地方の未来に希望が持てました。

3月10日(木)

HOSEI2030策定委員会、グローバル戦略本部会議など、年度最後の主要な会議がこのところ、続いています。これらの会議は日誌の中で書くことはありませんでしたが、多くの会議体が大学の改革のために動き続けています。4月からはさらに、実施に向けたプロジェクトが動きます。総長や理事会の主要な仕事は、これらの話し合いをしながら大学全体について考え、さまざまなことを実施することです。

3月9日(水)

この日の夜、ささやかながら、本学に高額の寄付をして下さった方々へのお礼の夕食会を開催しました。学生の皆さんは、日本学生支援機構奨学金をご存じだと思います。これは日本の代表的な奨学金ですが、学部学生の場合は卒業後の返還が義務付けられています。返還できない人たちもいて、課題があります。一方で、本学独自の奨学金は給付型で、返還の必要がありません。14種類の給付型奨学金が、以下のページに紹介されています。

この中に、林忠昭奨学金、牧野奨学金など、「冠(かんむり)奨学金」と言われる、寄付者の方々のお名前を冠した奨学金があります。4月からは福田明安奨学金が加わります。次々に増えていく冠奨学金は、法政大学を卒業して社会で活躍し、在学生のために寄付して下さる方々の出資による奨学金です。苦境の中にあってもどうか卒業して欲しい、という強い願いによるこのご寄付は、本学にとって本当に嬉しいご寄付です。返還は不要です。困難にぶつかっている学生たちはぜひ応募してみて下さい。

3月8日(火)

新入生へのメッセージを動画で撮影しました。新学期にアップされます。

今年度で定年退職なさる教職員の方々の慰労会を、昼食会として開催しました。私は36年間法政大学で働いてきましたので、お別れを惜しむ気持ちがこみあげてしまいます。これからもさまざまなかたちで、助言して下さいますよう、よろしくお願いいたします。

今年度最後の、ミュージアム検討委員会が開催されました。法政大学ミュージアムを構想するための委員会です。丁寧に検討を重ね、どこにもないネットワーク型ミュージアムを立ち上げるつもりです。

三鷹の法政高等学校の生徒たちが、「戦後70年・未来プロジェクト」の報告に来てくれました。このプロジェクトは、平和な未来を「ジブンゴト」として学びながら自分たちの手でつくり上げたい、という思いから、全国各地の高校生の有志が自転車でピースリレーをおこなって交流し、折り鶴アートで学校中を巻き込み、高齢者の語り部から戦争体験を直接聞き、平和宣言を採択する、という活動です。吉永小百合さんなど多くの賛同者を集め、実行に至りました。この実行力がすごいです。私は法政高等学校も含む学校法人法政大学の理事長いうだけでなく、この全国の運動の賛同者のひとりでもあります。報告はとても面白く、活き活きとしていて、充実した時間を創り上げたのだとわかりました。皆、この4月には卒業して法政大学の学生になります。またどこかで会うのが楽しみです。どうか、下級生にも受け渡して下さい。今年から18歳選挙権が実現されます。閉じこもるのではなく、このように横のつながりを創り、体を動かしながら視野を広げていく活動こそが、皆さんの自己決定の力を育てます。

3月4日(金)

日本私立大学連盟では、常務理事の他に「政策研究部門会議」の座長を務めています。今年度は「これからの私立大学のあり方に関する提言」をまとめました。
この日は来年度のスタートで、来年度は私立大学と外部資金について議論していきます。

3月3日(木)

今年度最後のブランディング戦略会議を開催しました。いよいよ具体的な行動に移ります。

3月2日(水)

2月19日の総長日誌で予告したように、この日、新宿の紀伊國屋サザンシアターで、松岡正剛氏(編集工学研究所所長、イシス編集学校校長)と佐々木紀彦氏(News Picks編集長)とのトークセッションがありました。テーマは「インタースコア」です。あらゆる分野で変化と再編集をおこすための方法として、注目されています。異なるスコア(譜)をまたいで「やりとり」することで、再構築、再編集できるとしたら、何をどう変えたいですか?そういうことを自由に考えるための仕組みです。

3月1日(火)

法政大学懸賞論文の授賞式と祝賀会がありました。結果は2月14日に公開しました。懸賞論文は賞金が出ます。1人で応募することも、数人のチームでも可能です。多く応募している学部がある一方、全く応募していない学部があるのはちょっと残念です。大学にいるあいだにこのような体験をできるのは、とても面白いと思いますし、確実に力がつきます。ぜひ、毎年でも応募して下さい。