2014年度

12月

2014年度

12月25日(木)

第10回のデジタルコンテンツ・コンテスト、第7回のFD学生の声コンクール、そして第1回の学生が選ぶベストティーチャー賞、以上3賞の表彰式がおこなわれました。これらのコンクールは、競争ではなく祝祭、と考えていただきたいです。楽しみながら、面白いもの、見事なものを皆で認め、祝い、次につなげていく、そういうコンクール群です。
ベストティーチャー賞の実施は昨年度の学部長会議で決定しました。学生スタッフが春から様々な議論をして、とても良い賞に育ててくれました。学生たちの投票で11人のベストティーチャーと、その中から最高票数獲得賞1名が決まりました。皆さん「厳しい授業をしているので、嫌われていると思っていた」という方ばかり。楽勝授業は選ばれませんでした。ぜひ毎年、続けていきたいと思います。
ベストティーチャーたちに、ご自身の授業について語っていただき周知するための仕組みを考えようと思います。

12月24日(水)

文学部哲学科の牧野英二教授、奥様の千歳様と、おめにかかりました。牧野先生は哲学科の学生を対象に、ご寄付による「法政大学牧野奨学金」を設立されたのです。この奨学金は2015年度から発足します。牧野先生は今までも、大学に多大な貢献をされた先生です。何よりも学生を大事に思って下さるその生き方に感銘を受けました。心から感謝申し上げます。

12月23日(火)

文部科学省の審議会である中教審(中央教育審議会)が、2020年度から導入される新しい大学入試についての答申をしたと、各新聞が報道しました。法政大学への取材も掲載されました。思考力や人物を総合的に捉える試験制度の導入です。理念は素晴らしいですが、10万人に迫る受験生のいる法政大学では、どう実施できるか、困難な道が待っています。

12月20日(土)

自主マスコミ講座 第26回謝恩会・内定祝賀会が行われました。この講座はあくまでも自主講座ですので総長・理事は出ていなかったそうですが、しかし今や法政大学の看板の講座です。稲増龍夫社会学部教授をはじめ教員も職員も力を尽くして下さっていますし、学生もがんばっていますし、先輩やマスコミ関係者が大いに協力して、育てて来て下さいました。感謝をこめて出席しました。さすがマスコミ講座で、学生のスピーチとプレゼンテーションが素晴らしく、法政大学の中でもっとも感動的な催し物のひとつかも知れません。

12月18日(木)

剣道部女子の表敬訪問を受けました。全日本女子学生剣道選手権大会での個人優勝、団体優勝など、女子剣道の活躍はめざましいものがあります。
サッカー部からも表敬訪問を受けました。ご存じのように、めざましい活躍で1部に昇格しました。
法政大学のスポーツが弱くなったという話もありますが、今まで目立たなかったチームが次々と強くなっており、とりわけ女子スポーツが精彩を放っています。

12月17日(水)

日誌が書かれていない日はほとんど会議です。今日も終日会議でしたので日誌を書かないのですが、二つの出来事が報道されましたので、エッセイを掲載します。

12月15日(月)

NHKの「視点・論点」の収録でした。5月に出た時は江戸時代のリサイクルシステムについて話しました。今回はお正月番組で、テーマは「布と着物」です。着物が江戸時代に、中国やインドの影響を受けてどのように変わっていったか、実際の着物や布や絵を使ってお話しします。一部で法政大学の大学案内に掲載されていた着物にも言及しています。その中で私は、真っ青なインド布の着物を着ているのです。諸国を結ぶ海を表現したかったからです。番組は2015年1月5日、Eテレで放送されます。

12月13日(土)

学芸員資格設立50周年記念シンポジウムが開催されました。まず私から、これからの社会でのキュレイターの必要性と、大学のアーカイブ・展示機能の重要性について話しました。次に、元法政大学教授の段木一行先生より、ボアソナード・タワー14階に博物館展示室ができてから学生とともに作ってきた歴史や、「学芸員」とは何か、という基本的な問いかけがありました。キャリア・デザイン学部長の金山喜昭先生からは、学芸員養成の現状や評価の報告がおこなわれました。私はここで時間切れ。卒業生高校教員の懇談会で講演する時間になってしまいました。

次に参加した卒業生高校教員懇談会では、「法政大学の今」という話をしました。最後に、校友会教員支部の結成の呼びかけをしました。「どういう生徒をとりたいか。どういう入試改革を考えているか」「法政大学について、生徒たちに何を伝えればよいのか」「高大連携にもっと力を入れてほしい」など、真摯な問いかけをして下さった高校教員の皆様に、心より感謝申し上げます。
次に行ったのは国際交流年末懇親会でした。参加したのは「総留学生会」の役員たち、派遣留学生だった人やその予定者たち、国費留学生、ESOP留学生たちです。すごい熱気でした、皆、楽しんでいました。

12月11日(木)

人形町の「玉ひで」で、ご主人の山田耕之亮(こうのすけ)さんとHOSEI ONLINE の対談でした。山田さんとそのご家族の多くが法政出身です。玉ひでに着くと、まず目に入ったのは有名な行列です。玉ひでと言えば、行列のできる食べ物屋の筆頭。そして山田さんとの対談は抱腹絶倒。何度もひっくりかえりました。あまりに笑っておなかのすいたところに親子丼です。玉ひでは親子丼発祥の店なのです。並ばなくていいのは総長の役得。並んでいる皆さん、ごめんなさい。
実はこれは最初の訪問ではありません。佐高信氏との『池波正太郎 「自前」の思想』(集英社)の対談を1回分、ここで実施したのです。『鬼平犯科帳』にたびたび登場する五鉄という軍鶏(しゃも)鍋屋のモデルが玉ひでだからです。玉ひでは1760年の創業以来「玉鐡」という名称で、軍鶏鍋屋でした。明治後半、当時の御主人の名前から玉ひでになったのです。山田さんとは「江戸つながり」でもあります。

12月8日(月)

国立の長崎大学で「今求められる学びのちから」という表題で講演を行いました。長崎大学は多くの公開講座で、地域貢献の評価を高めてきた大学です。多文化社会学部や、熱帯医学・グローバルヘルス研究科で知られています。「choho」という「長大広報」を縮めた名前の広報誌もなかなかお洒落です。江戸時代のグローバリゼーションを語るには、長崎は最適な場所でした。学長、先生方、とても充実した時間過ごしました。ありがとうございました!

12月7日(日)

多摩キャンパスの百周年記念館で、「多摩未来奨学金」を受けた学生たちの提言発表会がおこなわれました。「多摩未来奨学金」は企業、自治体、大学の連携組織である「公益社団法人 学術・文化・産業ネットワーク多摩」が、企業等から拠出していただいた資金を原資として、加盟大学の学生を対象として作った奨学金です。この日は、採択された本学の学生だけでなく、会員である多くの大学の学生に参加していただきました。
大学の垣根を越えたチームを組んで調査研究しながら、地域の活性化に何が必要か、学生たちが考え抜いたさまざまなアイデアは素晴らしかったです。高齢者と学生が互いに必要な事柄を持ち寄ってともに暮らす提案、教育格差を乗り越えるために子供たちと一緒に勉強をする提案、そして、多摩地域の活気ある企業を訪問することで、狭い企業観を乗り越える体験を通して、多摩で働き暮らす人々を増やしていこうという提案など、これからの地域の課題を解決するヒントがたくさんありました。ぜひ継続していただきたい奨学金です。

12月6日(土)

学部と修士課程の授業はできなくなりましたが、国際日本学インスティテュートの博士後期課程にいる学生たちの指導は、彼らが博士号を取得して卒業していくまでおこないます。今日は博士後期課程学生の博士論文面接と、論文中間発表がありました。まだこれから6人の博士を世に送り出す大仕事が待っています。6人のうち4人は留学生で、1人はアメリカ国籍をもつ日本人です。法政大学はやがて、学生の国籍や出身を意識しない大学になるでしょう。

12月4日(水)

Japan Timesのインタビューを受けました。と言っても、本学学生たちが作る英字新聞Hosei Heraldのインタビューなのです。学生たちはインタビューを英語でまとめてJapan Timesに掲載します。グローバル大学にふさわしい、とても良い企画ですね。

12月3日(水)

日経新聞社で、「スーパー・グローバル創成支援」に採択された6大学の座談会がおこなわれました。慶応大学、芝浦工業大学、明治大学、立教大学、早稲田大学の総長・学長が出席しました。こういう機会があると他大学の取り組みに関心をもつようになります。他大学から学ぶことはとても多いのです。12月下旬に日経新聞紙上に掲載されます。
午後はR&I(株式会社格付投資情報センター)ヒアリングが実施されました。法政大学は全国の大学で初めて財政上の格付を獲得した大学です。その後一貫してAA- という格付で安定しています。毎年、数値情報を提供し、総長、理事その他のヒアリングを実施していただき、次の年の格付を査定してもらう仕組みです。総長になってから、こうした数々の「試験」を受けています。試験はいつまでたっても、やはり緊張しますね。

12月2日(火)

公益財団法人「新聞通信調査会」が主催する「アジアの平和とメディアの役割」の基調講演をおこないました。国際日本学インスティテュートで博士号を取得した大学院生の論文を紹介し、韓国の生活の中に「義理」観念が生きていることを述べながら、「義理」「経済」「循環」という東アジアがかつて共有した価値観をもとに、共有する土台を確認して協調の道を探る方法を話しました。関心のあるかたはぜひ新聞通信調査会ウェブサイトをご覧下さい。後に、書籍にもなります。