2014年度

1月

2014年度

1月31日(土)

公認会計士試験合格祝賀会がおこなわれました。今年は27人の合格者を出し、全国でも9位の合格者数でした(大学院まで含めると31人)。ちょっと残念だったのは、今年に限って女性の合格者がいなかったことです。公認会計士は監査からコンサルティングまで、多様な仕事があります。社会的公正を担う、社会に不可欠な仕事です。さまざまな働き方が可能ですので、女性にもふさわしい仕事です。どの学部からも受験できます。関心のあるかたはぜひ挑戦して下さいね。

1月30日(金)

多摩キャンパス百周年記念館で、多摩地域交流センター主催「第1回 地域交流DAY~地域まるごとキャンパスの実践!~」が開催されました。
多摩キャンパスの学生たちは、高齢化した近隣の団地や集落で高齢者の集まる場を作る、中学生への学習支援を実施する、子供たちに自然体験をしてもらう、荒廃した畑を再生する、在住外国人を支援する、地元の資源でコスメ商品を開発するなど、実際の近隣コミュニティで貴重な経験を積んでいます。この会は学生たちの発表が、一緒に活動している地元の皆さんのコメントによってさらに浮き彫りになり、立体的な地域活動が見えてきました。学生たちは、これから日本社会全体に広がる少子高齢社会と多文化社会を体験し、課題解決のプロセスを実践していました。
雪の積もる日でしたが、学生たちが運営するカフェで出しているコーヒーがふるまわれ、暖かい場となりました。最後には会場が、コスメに使ったヒノキの香りでいっぱいになりました。町田市、八王子市、相模原市の方々、地元企業の方々、ご参加ほんとうにありがとうございました。

1月29日(木)

二松學舎大学で、水戸英則理事長と対談しました。対談は二松學舎大学の『學』に掲載されます。二松學舎高校は選抜高校野球への出場が決まりました。理事長室は、お祝いの蘭の花でいっぱいでした。

1月26日(月)

学術文化奨励金の表彰式がありました。冒頭しか出席できず、ひとりひとりの学生とお話する時間がなかったのが残念なくらい、科学からアプリ、能やカルタなどの伝統芸能、小説や論文など、多様な受賞者たちでした。皆さんも大学外の賞に応募して大学でも奨励金を獲得し、次のステップにつなげて下さい。

この日はマスコミ懇談会も開催されました。参加してくれた学生たちに感謝します。法政大学だからこそ可能なグローバル体験の数々を、メディアの方たちも驚きとともに「面白い!」と聞きいってくれました。この日からSGUを「Student Global University」と呼ぼう、と言ったかたもおられるくらい、法政大学の現在は、積極的に多様な人たちと交流することで自分の能力を伸ばし、自らの意見や思想をしっかり創っていこうとする学生たちが増えています。

1月24日(土)

校友会が、例年おこなう新年の集いを今年も盛大に開催し、全国から校友が集まりました。今年は法政大学交響楽団によるニューイヤーコンサートを幕開けにするという新しい企画を立てて下さいました。交響楽団の皆さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。

1月23日(金)

大学コンソーシアム八王子の、理事長・学長と八王子市長との懇談会が開催されました。毎年、開催されています。
この日は「大学コンソーシアム京都」の徳永寿老理事長の講演がありました。京都は世界で最も魅力的とも言われる世界遺産都市で、同時に大学集中都市です。市内の大学、短大数は37校(コンソーシアムは京都府下を含めるので50校)、学生人口が約10%を占め、経済効果は5000億円に及びます。京都市が率先して1993年に、都市づくり構想の中に大学を据えたのです。「京都のまちを魅力的にする」という活動と大学連携が密接な関わりがある点も、特徴です。大学が八王子、町田に広域に拡散し、町づくりになかなか関われない多摩地域との違いを感じました。
しかし同時に、3キャンパスをもつ法政大学は、江戸東京の歴史を活かして大学が修学旅行プロジェクトを組んだり、多様な留学生が充実した生活を送れる町づくりを考えることはできるはずです。京都ではそれぞれの大学が京都学を設けているそうです。法政大学にも、江戸東京学を開講できる充分な教員がいます。

野上記念法政大学能楽研究所(略称 能研)が選考している、第36回観世寿夫記念法政大学能楽賞 第25回催花賞の贈呈式がおこなわれました。長いあいだ続いてきた賞です。この機会にぜひ、能研のホームページをのぞいてみて下さい。能研(は法政大学が誇る国全体の共同利用・共同研究拠点で、国際研究拠点でもあります。観世寿夫記念法政大学能楽賞も催花賞も権威のある賞で、受賞者の皆さんはたいへん喜んで下さいます。しかし受賞者の顔ぶれを拝見したところ、「伝統」をはみ出しながら枠を超えて様々な活動をしておられる、型にとらわれない方がそろっていることに驚きます。能研は「伝統と創造」の拠点でもあるのです。授賞式は格調が高く、しかも愉快な会でした。

1月20日(火)

今年度の卒業生へのメッセージビデオを撮影しました。東日本大震災の年に入学した学生たちに向けて、その体験を忘れないでほしいということ、そして、2013年に実施した学徒出陣展およびシンポジウムをふりかえり、前総長のおこなった「平和への宣い」(全文は下記)を受け継ぐ、と語りました。

1月19日(月)

大学基準協会主催の学長セミナーでした。私はオーディエンス側として、半分出席しました。聴き手でいられる機会が近頃ほとんど無いのですが、学ぶことが多く、とてもいいですね。
法人化をきっかけに国立大学がいかに危機感をもち、絶えざる改革を進めているか衝撃でした。まだまだやることがある。山のようにある。しかし独断で急いででは改革はかえって進みません。大学が変われば社会は変わります。粘り強く学内の意見に耳を傾けながらも、やはり今変えねばならないことがある、と改めて思いました。

夕方から六本木の東京ミッドタウンにあるサントリー美術館の企画会議でした。
私はサントリー芸術財団の理事で、美術館の企画委員です。サントリー美術館は近世を中心に多くの日本絵画や工芸品を所蔵しています。今は江戸時代後期の陶芸家、仁阿弥道八の展覧会を開催しています。3月からは伊藤若冲と与謝蕪村の展示をおこないます。これは必見です。会議では2年後の企画まで話し合います。注目は来年秋に開催する秋田蘭画展です。秋田藩士、小田野直武に光をあてる企画が今から始まります。

1月16日(金)

法学部国際政治学科の弓削昭子先生と対談しました。弓削先生は海外で育ち、コロンビア大学を卒業。ニューヨーク大学で開発経済学の修士号をとり、国連開発計画の駐日代表、総裁特別顧問をなさっておられました。
弓削先生の講義では受講生たちが主人公です。講義を短くし、質疑応答とプレゼンテーションで鍛えられます。すべて英語です。国連でさまざまな機関が動いていることを学生たちに伝え、職業選択に役立てて欲しいと言っておられました。企業だけでなく、世界の公平と平和を粘り強く創り出す仕事も、学生の皆さんの手の届くところにあります。

1月15日(木)

埼玉県羽生市にある曙ブレーキ工業株式会社を訪問し、代表取締役社長の信元久隆氏と対談をしました。曙ブレーキ工業の元社長・会長で現在は名誉相談役の桑野秀光氏は、法政大学校友会長です。この企業には法政大学の卒業生もたくさん働いています。
自動車、新幹線など多くの分野で安全のためのブレーキを提供している会社で、売り上げの60-70%が海外向け、社員の60%が外国人という、日本の代表的グローバル企業のひとつです。信元社長自身が、フランスで長く働いておられました。法政大学がグローバル教育に力を入れているのは、日本の多くの企業や非営利組織が世界ネットワークをもち、卒業生がその環境の中で働いているという現実があるからです。私は、卒業生たちが実際に働く環境を知り、学生の皆さんが在学中に多様な人々と相互理解できる能力を身につけられるよう、大学を設計していかねばならないと考えています。

1月13日(月)

NHK文化センターで、今までのキャリアの経緯と仕事に関する話をすることになり、法政大学在学中のことや、総長の仕事、そしてこれからの法政が柱にする価値観なども語りました。ラジオで短縮版が放送されます。3月1日(日)、NHK第2放送の「カルチャーラジオ」午後8時から9時です。

1月10日(土)

後援会の賀詞交換会でした。学生の保護者の団体である後援会は毎年、活気ある新年会を開催し、総長、理事、学部長、付属校長やPTAのご父母、校友会幹部、そして全学の職員たちを招待して下さいます。全学が集まるとても良い機会になっています。
後援会の皆様、今年もよろしくお願いいたします。

1月7日(水)

あけましておめでとうございます。
暮れからお正月にかけては、例年通り原稿書きでした。年によっては、賞の審査用の本を読み、卒論・修論・博論・ゼミ論を添削し、ということも重なります。学生のころは試験勉強の時期でした。お正月は忙しいですね。
そして、正式には今日が仕事はじめです。NHKラジオの「ラジオ深夜便」生放送でした。「友人」というテーマでしたが、法政大学の目標とする理想も、いろいろ話しました。
学生たちが学ぶ喜びを感じられる大学、というのがいちばんの目標です。充実して心から楽しんで成長できる大学にするために、理事や全学の教職員と一緒に今年も尽力します。
さらに、教育格差の無い社会と、持続可能な社会をめざす大学でありたいです。