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Vol.82 法政大学と市ケ谷駅の120年

2015年07月02日

1930年代の市ケ谷駅を利用する法大生

1930年代の市ケ谷駅を利用する法大生

市ケ谷キャンパス最寄り駅の一つであるJR市ケ谷駅は今年、開業120周年を迎えました。

市ケ谷駅は、法政大学の前身である和仏法律学校が麹町区富士見町(現:千代田区富士見)に移転されてから5年後の1895(明治28)年に、甲武鉄道の駅として開業。その後、国有化、さらにJR管轄と変遷がありつつ、数えきれないほどの本学の学生や教職員をキャンパスまで送り届けてくれています。

120年もの間、長く縁をつないできただけに、本学には往年の学生が利用した定期券や切符など、市ケ谷駅に関連する資料が残されています。例えば、1931(昭和6)年9月発行の学割定期券。中野・市ケ谷間の3カ月運賃は6円45銭と記されています。当時の大卒初任給は60、70円前後。ちょうど昭和恐慌のさなかにあった時勢を振り返ると、余裕があるとは言えない暮らしの中で、学ぶことに熱意を燃やした学生生活の一端がうかがえます。

かつて存在した路面電車の停車駅。写真の奥に写っているのが(旧)第一校舎

かつて存在した路面電車の停車駅。写真の奥に写っているのが(旧)第一校舎

さらに、歴代の卒業アルバムには、学生たちの通学風景を捉えた写真も数多く残されています。市ケ谷駅を出て、大学へと向かう角帽姿の法大生。プラットホームで電車を待つ人々。外濠を渡る新見附橋のそばにあった路面電車(※)の停車駅で電車を待つ女性の姿などは、昭和初期の市ケ谷周辺の様子を物語る貴重な資料となっています。

これらの写真は、2015年3月に開催された市ケ谷駅開業120周年記念イベントの際にJR市ケ谷駅構内に展示され、イベント用に限定発売された記念入場券のデザインにも使用されました。

本学でも、昨年7月にオープンした一口坂校舎1階情報発信スペースでの初イベントとして、3月6日(金)から4月10日(金)まで、写真展「市ケ谷駅と法政大学―法政大学史センター所蔵卒業アルバムを中心に―」を開催。写真パネルや大型モニターを使ったスライド上映で、市ケ谷駅や法政大学校舎の懐かしい姿を振り返りました。周辺に咲き誇った桜に導かれるように、写真展には大学関係者だけでなく周辺地域の方々もたくさん訪れてくれました。

120年にわたり、地域に根付いてきた法政大学。時代の流れで周囲の景観は変わっても、市ケ谷駅と共に、これからも引き続き歴史を刻んでいきます。

取材協力:法政大学史センター

※東京電気鉄道会社が運行していた路面電車(外濠線)。同線は市ケ谷駅と共に通学の足として親しまれたが、現在は廃止されている。

(初出:広報誌『法政』2015年度5月号)

市ケ谷駅開業120周年記念切符

市ケ谷駅開業120周年記念切符

かつての市ケ谷駅の切符と定期券

かつての市ケ谷駅の切符と定期券