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Vol.10 法政大学社会学部 所蔵絵画 額田 誠「Surviveor Perish」

2011年06月29日

額田 誠「Surviveor Perish」

多摩キャンパス社会学部棟2階自習室に150号の「Survive or Perish」と題した3DCG絵画が飾られています。
この大作は、本学社会学部卒業生のアーティスト・額田誠氏の作品で、額田氏より本学社会学部に100号の「Morphology」とあわせて寄贈されたものです。
在学中は民族音楽研究会に所属していた額田氏が絵画を始めたのは、24歳で小学校の教員に転職してから。油彩画から描き始め、アクリル画、エアブラシ、CG、ミクストメディアと変遷、現在はCGとエアブラシ、アクリル、コンテなどをミックスして描いています。現代美術家協会会員・委員、日本美術家連盟会員で、05年に現展会員賞を受賞、07年にはアメリカ・ニューヨークで第1回個展を開き成功を収めました。
3DCGは額田氏が考える絵画の新しい表現で、コンピュータの中にバーチャルな空間をつくり、そこに現実の世界では見ることのできない世界を構築して、自分の内面世界や潜在意識の世界を描くというもの。
今回寄贈された作品は、額田氏が創作活動において常に持ち続けている「これでいいのか現代日本!世界!」という問題意識に基いて描かれ、「近未来の地球」をテーマにしています。
世界各地で続く国際紛争やテロ、深刻な環境問題や自然災害、広がり続ける核の問題など、人類は今、存亡の危機に直面していると言わなければなりません。この危機を人類は乗り越えられるのか、それとも滅亡への道をたどるのか、ということへの問いかけを額田氏は3DCGで表現しています。

社会学部棟2階自習室に飾られている「Survive or Perish」。このまま環境破壊が進んでいくと、こうなりうるのではないかという予想のもとに描いた。球体の中の光が希望の光か、絶望の光か、それは限定せずに2つの意味合いを持たせて、人類がどういう選択をしていくかという問いかけを込めている。

社会学部棟2階自習室に飾られている「Survive or Perish」。このまま環境破壊が進んでいくと、こうなりうるのではないかという予想のもとに描いた。球体の中の光が希望の光か、絶望の光か、それは限定せずに2つの意味合いを持たせて、人類がどういう選択をしていくかという問いかけを込めている。

2007年12月17日、多摩キャンパスの社会学部長室で壽福眞美社会学部長(当時)より額田誠氏へ、今回の絵画寄贈に対する感謝状が手渡された。

2007年12月17日、多摩キャンパスの社会学部長室で壽福眞美社会学部長(当時)より額田誠氏へ、今回の絵画寄贈に対する感謝状が手渡された。

上の「Survive or Perish」について額田氏によると、球体は自分自身の心の鏡で、同時に世界を表現しています。「人間は、小さな宇宙である」という仏教思想から導き出した結論といい、この鏡には現実が映し出されますが、この現実とは心の鏡を通して見た現実であり、よき世界ならば美しい平和な世界が、悪しき世界なら醜い殺伐とした世界が映し出されます。
鏡の中に映し出された光は、生存につながる希望の光なのか、それともすべてを焼き尽くす絶望の光なのか。それは絵を見た人のこれからの生き方や考え方、行動によって変化していくだろう、と額田氏。母校の学生のみならず、世界中の人々に伝えたい心のメッセージが込められた作品です。