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「いま、できることを」(キャリアアドバイザー通信)

2019年03月30日

 桜が咲き誇る季節となりました。法政大学では3月24日に卒業式が行われ、学生たちはさまざまな思いを胸に社会へ羽ばたいていきました。華やかな衣装に身を包んだ学生の姿をみると、こちらまで晴れ晴れとした気持ちになる一方で、彼らにとって学生生活がどのようなものであったのだろうかと、つい思いを巡らせてしまいます。

 私たちキャリアアドバイザーは学生一人ひとりと向き合い、学生自身が課題に向き合っていけるよう心がけています。相談を受けていると、自分の進みたい道や今後の方向性が分からなくなってしまった、と悩む学生は少なくありません。そういった学生のほとんどは決して怠けているわけではなく、むしろ考えすぎるあまり、どれが本当の自分なのだろうと混乱しているのではないかと思います。時とともに周囲の状況も変わり、自身の興味や考え方も変化していく中で、一つの答えを出さなければいけない、という焦りがあったのではないでしょうか。それぞれの思いを胸に、卒業を迎えた学生も少なくないのではないかと思います。

 ここで、みなさんに旧友のエピソードを紹介したいと思います。その友人は、兼ねてからの夢であった航空機のパイロットになるために、新卒入社して9年間勤めた会社を今月に退職しました。在職中は主に医療機器の営業として、時には壁にぶつかりながらも、その都度、仕事と向き合ってきたそうです。パイロットになろうと決断できたのはここ最近のことで、決断した後も何度も踏みとどまろうとしたようでした。新しい世界に飛び込むことには、計り知れない葛藤があったと思います。しかしそれ以上に、友人は航空業界の情報を幅広く収集し、勉強を重ね、海外の学校に進学するための条件を着々と揃えていたのでした。そのことが前に踏み出す勇気となって、背中を押したのではないかと思うのです。

 友人のように、自分のやりたいことがすぐに見つかるわけでもなく、また見つけたとしても年齢や経験、経済的事情、タイミングなどにより、すぐには選択できないこともあります。周囲の反対もあるかもしれません。しかし今はまだ進めなくても、いざその時が来たときに一歩を踏み出せるための下準備をしておくことはできるはずです。そのためには、目の前のことから逃げずに、やるべきことコツコツとやっていくこと、これに尽きるのではないでしょうか。自分の進みたい道がわからない、答えが見つからない、そんなときこそ、いまできることに集中してみてはいかがでしょうか。友人が過ごしてきた9年間という時間を、どう捉えるかは人によって様々だと思います。しかし、その時間があったからこそ、勇気と自信をもって一歩を踏み出すことができたのかもしれません。友人にとって最高のタイミングだったと私は思っています。

 ところで、私はこの3月でキャリアデザイン学部を卒業することとなります。これまでに経験させてもらった全てのことを無駄にしないよう、みなさんと一緒に、新たな気持ちで前に進んでいけたらと思います。

キャリアアドバイザー 里