「体験からの気づき」(キャリアアドバイザー通信)

2017年07月28日

 先週、関東では梅雨明けが発表されました。いよいよ暑さも本格化し、夏空の訪れとともに大学では夏期休暇に入ります。1ヶ月以上も自由な時間があるので、普段はできないことに取り組む大学生も多いのではないでしょうか。

 キャリアデザイン学部では、学部の特色を活かした体験型の授業を複数設けています。その中の一つに、企業と共同で行うプロジェクト型学習(PBL:Project Based Learning)があり、この授業では大学生がチームに分かれて、企業から与えられた課題に取り組んでいます。1年間かけて商品開発や販促企画を行うため、学外の展示会に参加したり、街頭インタビューを実施したりするなど、夏休み期間を利用して活動を継続するチームもあります。

 以前、あるチーム内で学生同士の揉めごとが発生しました。企画のアイデアを練っているうちにメンバーの意見が2つに分かれてしまい、お互いに譲らないまま、折り合いがつかなくなってしまったようです。傍から見ていて冷や冷やするほど、意見をぶつけ合って議論をしていました。このような事態に直面したとき、彼らはどのように乗り越えていくのでしょうか。
 その後、活動を経ていくうちに、彼らの様子に変化が表れ始めました。議論をしていても、角が立つことなく、相手の意見を受け入れながら話し合いをするようになっていたのです。彼らに聞いてみると、自分たちはそもそも何のためにこの活動をしているのか、原点に立ち戻ってメンバーと意見を共有したことで、お互いに打ち解け合えるようになったそうです。意見の違う者同士が、ある時、同じ目標に向かう同志であったことに気づいたとき、メンバーの結束が深まっていくことがあります。最初は納得がいかずに不満を抱いていても、相手を理解しようと周りに配慮できるようになれば、状況は少しずつ変わっていくのではないでしょうか。他者が変わるのを待つのではなく、まずは自分から変わることの大切さを、彼らは授業を通して学んでいるように思いました。

 体験学習の場は、授業の時間だけでなく普段の生活のなかにも存在しています。身近な人との関係性を見つめなおしたり、身近に起こっている出来事にじっくり向き合ってみたりするのもいいですね。夏休みだからこそできることに取り組んで、有効な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

キャリアアドバイザー 里