シェイクスピアの衣装
『マクベス』
『ヴェニスの
商人』
『ロミオとジュリエット』
『十二夜』
『リア王』
『テンペスト』
『オセロー』

English

 

『オセロー』の衣装(2003年上演)

この作品において私たちがベニスの将軍、オセローのために用意した豪華な衣装は、私たちの自信作です。これは完成してみると思っていたよりもずいぶん重く、このように重たい衣装を身につけて演技できる学生はいないのではないかと心配しましたが、その心配も杞憂に終わりました。というのも、驚いたことに、この衣装の重みがかえって学生の演技に良い効果を与えたのです。そしてその結果、彼らはこの難しい役を演じるにはなくてはならない「自信」までも手に入れたようでした。衣装が重いがゆえに、演技にも貫禄が出てきて、そのため女性までもが将軍オセローを演じることができたのはうれしい誤算でした。イアーゴーのために用意した帽子にはとんがりがついており、彼の狡猾さ、抜け目のなさを表しています。またイアーゴーの妻、エミリアにはきれいなドレスを用意しました。

 

有力貴族の肩帯つきガウン

オセロー

小型短剣

オセロー(自害に使用)

小さなとんがりのある黒の帽子

イアーゴー

宮廷人の上着

イアーゴー

白のブラウス(男性用)

キャシオー

貴族用の青いケープ

キャシオー

紳士、あるいは宮廷人の帽子

ロダリーゴー

ひだ襟(宮廷人用)

ロダリーゴー

茶色のベスト

ロダリーゴー

うす紫色のドレス

デズデモーナ

赤のドレス

エミリア

大使、議員、および政治家の飾帯

ブラバンショー

紋章模様の2色のベスト(女性用)

モンターノー

紫色のケープ(王族用)

ヴェニスの公爵

ラピアー(長剣)とベルト

剣(オセロー、ロダリーゴー、キャシオー、およびモンターノーが使用)

 

イアーゴー お気をつけなさい、将軍、嫉妬というやつに。
こいつは緑色の眼をした怪物で、人の心を餌食とし、
それをもてあそぶのです。(3.3)

イアーゴー 空気のように軽いものでも、
嫉妬に狂う男には、聖書の言葉と同じ重みのある
証拠の品となる。(3.3)

オセロー この火を消し、それからいのちの火を消そう。
燃えあがるろうそくの火よ、おまえは一度消しても、
あとで後悔すれば、またもとの光を
ともすことができる。だがいのちの火、
大自然の創造になるこの上なく美しい光よ、おまえは
いったん消してしまえば、ふたたびともすことのできる
あのプロメシュースの火を捜すあてもない。(5.2)

オセロー つまり、
愚かにではあるがあまりにも深く愛した男であった、
容易に嫉妬にかられはせぬのに、たぶらかされて
極度に乱心した男であった、卑しいインド人のように
なにものにも替えがたい真珠を、われとわが手で
投げ棄てた男であった、泣くということを
かつて知らなかったその目から、あのアラビアの
ゴムの樹が樹液をしたたり落とすように、とめどなく
涙を流したーーそういう男であったと書いていただきたい。(5.2)

 
トップへ戻る
 

文と写真©ジョン・ブロウカリング ○  シェイクスピア作品の翻訳©小田島雄志 ○ HTML